<奇跡の30歳を探す旅 3>学生の街の一角。摩訶不思議なバーで働く艶美人ママ

DMA-20180529-_S9A6448 週刊SPA!が30周年を迎えたということで、「奇跡の30歳を探す旅」の特別編でお送りしてきた当連載。その最終回を担当することになったスパムです。自身の30歳を思い返してみると、仕事を忘れさせてくれる束の間の癒やしを求めて、一人飲みを始めた頃。最初は新宿ゴールデン街にも足を運んではみたものの、今やすっかり観光地となって安らげる場所すらなかなか見つけづらい。そんななか、目をつけたのが東京・高田馬場だ。学生街のイメージが強い高田馬場だが、近年では路地裏にレトロな飲食店が立ち並ぶ「裏馬場」などのエリアが盛り上っているという。

 今回はそんな高田馬場の“癒やし系美女”に会いに行ってみた。

カオスな空間の中に癒やし系美人ママ

 JR高田馬場駅から早稲田通りを挟んだ山手線沿いの路地に入ると、老舗の飲み屋が立ち並んでいる。その一角にあるのが、にゅ~ニッポンバー「あでぃくしょん」だ。ピンクの看板にカラフルな電飾が目立つ外観。いざ店内に入ると、不思議なオブジェやカラフルな小物が山ほど飾られていて、だいぶカオスな空間だ。「飲んでると不思議と落ち着いてきますよ」と、カウンターから笑顔で声を掛けてくれたのは、綾瀬はるか似の着物美人の慧ママ(33歳)だ。残念ながらドンピシャ30歳ではなかったが、むしろ33歳でこの見た目だという事実が素晴らしい。

DMA-20180529-_S9A6340《奇跡の30歳~File2.》
慧ママさん ’85年、千葉県生まれ(A型)
趣味●食べ歩き
好きなお酒●ビール
好きな男性のタイプ●お酒が好きで顔が崩れてる人(イケメンじゃない人ってニュアンスです)
今欲しいもの●いくら食べても太らない胃袋

DMA-20180529-_S9A6603

慧ママの出勤は、主に火曜日の19~24時。ほかにも劇団女優や美大生など10人前後のスタッフが日替わりで担当している

「ここは曜日ごとにスタッフが代わるんですけど、私の担当する日に来てくれるお客さんはビビッドな店内と和装のアンバランスさが癖になるって言う方が多いですね」

DMA-20180529-_S9A6396

35度の特製ハブ酒(1杯1200円)は、シメの一杯に好評だとか。また、コーヒー焼酎やにんにく酒などオリジナルの酒もある

 グーッと中ジョッキのビールを流し込み、「はぁ~」と漏れる吐息が妙に艶っぽい慧ママ。聞けば、学生の頃に小岩のスナックや銀座のラウンジなどで働いていたとか。その後、デザイン関係の仕事をしつつ、3年前の30歳から週一でママをしている。こちらの店は“消費依存症でゴミだらけの女子の部屋”というコンセプトがあり、店内に置かれているモノは、スタッフが捨てられない品ばかりだという。ためしに「慧ママのはどれですか?」と聞くと、指をさした先には、あ、赤いTバック!?

赤いTバック「あまりにも凄いからここで成仏させようかなって。使用済みかどうかは言わないでおきます(笑)」

 人に歴史あり、とは言うが、30代女性の下着にも歴史ありなのか。また同店では、ニッチなイベントや展示会を不定期で開催している。

お通し

お通しもサプリメントやラムネを混ぜたものというカオスぶり。

「ラブドールと暮らしている地下アイドルのコが作品を展示したり、女のコ同士の百合緊縛イベントも好評でした。私は残念ながら、うっとり眺めてるだけでしたけどね」

 そう言って、耳に髪をかき上げるママの左手薬指には結婚指輪が!?

高田馬場の風俗談議

「店内にあるTバックを見ながら、お客さん同士で高田馬場の風俗談議をするんですよ」と慧ママは笑う

 時折見せるミステリアスなしぐさも、紆余曲折を経た人妻ならではの魅力ということか……。今回で「奇跡の30歳を探す旅」は終わるが、個人的には、まだまだ旅を続けようと思うスパムでした。

【あでぃくしょん】

【あでぃくしょん】

【あでぃくしょん】
住:東京都新宿区高田馬場2-19-8
電:03-6233-9889
営:19:00~翌5:00(日曜は~24:00)
料:チャージ料500円
近くにある系列店からのフードデリバリーも可能。
※SPA!見たでスタッフおすすめのドリンク1杯サービス

撮影/水野嘉之

スパム 主に池袋界隈に出没。重度のタイツフェチで、レギンスに対しては反対の姿勢をとる
スパムの他の記事