記者になることが僕の夢だった。紆余曲折ありながら、なんとか叶えることができた。いつしか僕の夢は、記事を書くことで「だれかの夢を応援すること」に変わった。だからこそ、毎日忙しい仕事にも耐えられる。
大きな夢を追いかけていると言えば、アイドルだ。しかしながら、新型コロナの影響でほとんどのライブは開催自粛。活動の場が限られてしまっている。そんなアイドルたちが働くナイトカフェが赤坂にあるという。
多くのビジネスマンが集まる赤坂だが、繁華街の人通りはまばらな印象。そんななか、開店待ちする客の姿がチラホラ……。そこが目的の店「CafePerfetta」だ。扉を開けると、白い制服姿のキャストたちが目に飛び込んできた。まさに、正統派のアイドル!
「いらっしゃいませ~」ここでは、ライブやグラビアなどで活動するアイドルを中心に、モデルや声優などのタレントたちが事務所公認で働いている。店長によれば、「もともとそういうコンセプトのつもりはなかったけど、アイドル数人が働き始めると、自然と口コミなどで集まってきた」という。
通常、アイドルのライブ会場などではチェキ撮影をお願いしても1分程度しか触れ合う時間がない。しかし同店では、ゆっくりと会話を楽しめるのが魅力だ。
“理科の実験”感覚!? 名物オリジナルカクテル
名物はオリジナルカクテル。材料は決まっておらず、キャストがその場のノリで作るという。
海好きな記者が「海っぽいので」とオーダーすると、「任せてください!」とかなみさん。シェイカーをフリフリ。そして注がれた液体に口をつける。果たしてお味は……カルピスの甘みとトニックウォーターの爽やかな苦味が絶妙にマッチ(しているような気がする)。「お客さんはみんな優しいので、何を作っても大体おいしいと言ってくれる(笑)」(うららさん)
今回付き合ってくれた3人は、もともとユニットに所属していたが、現在はそれぞれソロで活動している。コロナによってイベントの中止が相次いでおり、ユニットが解散してしまう流れが増えているそうだ。
前向きに生きる姿に涙腺崩壊
活躍の場が狭まりつつあるなかで、新たなファンづくりを兼ねて店頭に立つ。そんな話を聞けば、応援せざるをえないだろう。今後は芝居を中心に活動するというかなみさん。声優に挑戦したいという寧子夏さん。
そして、うららさんはコロナの自粛期間でリアルの動きができなかった分、現在は“歌ライバー”に転身したと話す。「何も活動できなくて焦りました。ただ、そのおかげでライブ配信を始めて。新しい層にも知ってもらえている実感があります」
酔いも手伝って、前向きに生きる姿に涙腺崩壊。僕にはシャンメリーを注文することしかできないが、みんなで乾杯した。
こうして彼女たちの夢を応援しているつもりだった。だが、気づいた。頑張る人を応援することで、自分自身が元気になる。
実際、そこまでアイドル事情に詳しいわけではなかった僕。ハマる人たちの気持ちが少しは理解できた気がする一夜だった。
【Cafe Perfetta】
住:東京都港区赤坂3-7-11 レジーア赤坂3F
電:03-6879-4537
営:19時~23時30分
休:不定休
料:40分2500円(ビール・ワイン・ウイスキーなど飲み放題)、枝豆500円、タコ焼き600円、焼きそば700円など。
詳細は、ホームページでチェック!
撮影/長谷英史
-
マエザワ エロ本出版社出身、元ギャル男雑誌編集者。無類の外国人好き。趣味は「夜の国際交流」
-
マエザワの他の記事