『あまちゃん』が終わった。どんなに朝まで飲んだくれていても、朝8時にテレビの前に座ることを日課にしていた俺。小平のスナックでは美寿々さん似の美熟女と「あま談議」に花を咲かせた。中野では弥生さん似の個性派熟女と「地元に帰ろう」を歌ったっけ……。
俺も世間様同様「あまロス」に陥ってしまったようなのだ。
そんななか流れ着いたのは歌舞伎町。俺にとっては「地元に帰ろう」。慣れ親しんだこの街なら「海女ガールズバー」やウニを出す「スナック梨明日」などの“流行り物”が登場していてもおかしくない。海女姿を拝める場所を求め彷徨う。
「海女賊?」「女海賊?」空目するほど重症?
コマ劇横、再開発の工事用フェンスすらきらびやかな路地にその看板はあった。「海女賊キャバクラ歌舞伎町に上陸!」。じぇじぇじぇ! アキの堤防ダッシュよろしく4階に駆け上がり、扉を開ける。
「いらっしゃいませ!」気合の入った男性店員の迎える声。海の男はこうでなくちゃいけない。さて、海女はどこだ? 席に着き「ウーロン茶ロック、焼酎10滴」を注文しようとしたら、何やら首筋に当たるものが。「いらっしゃいませ~!」。元気に登場したのは愛ちゃんとベリーちゃん。2人の女のコの格好を見て仰天。「海女」ならぬ「女海賊」であった……。
首筋に当たったのはおもちゃのライフル。イタズラっぽく笑う海賊なりのおもてなしである。
「ここは女海賊と飲み比べをするお店。薄いお酒は問題外! ゲームで飲み勝負しようよ!」そう言われ出されたのはカラフルな5本の試験管。5本のうち2本にテキーラが入っている“ロシアンルーレット酒”だという。
さっそく一気。カァッと胸に広がる熱い血潮! いきなりアウトだ。続いて飲むのは愛ちゃん。ニッコリ笑って飲み干す。セーフか? 続いてはベリーちゃん、こちらも満面の笑みで飲み干す。そして俺、またもやアウト! 己の運の悪さを呪っていると2人は大笑い。
「実は全部テキーラでーす!」
無類のテキーラ好きという彼女たちはゲーム酒もおいしくいただいてしまうそう。これではゲームにならんじゃないか! お次はあの飛び出すゲーム。人形を飛ばしては飲み、飲んでは飛ばす……。お頭(店長)に「撤退です(お時間です)」と言われ我に返った。
【後編】に続く⇒【Rave(レイヴ)】
新宿区歌舞伎町1-12-6
電:03-5272-4096
営:7~12時、21時~ラスト
料:4000円(朝・60分)、6000円(夜・60分)税サ込み
女のコは海賊コスチュームなどで接客する。男性店員も海賊の船員スタイル。
「酒好きギャルの集まる店」とはお頭(店長)の弁
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苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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