第十九夜 【後編】



【担当記者:苫米地】

さぁ、立ち上がれ!

憂鬱など吹き飛ばして 君も元気出せよ!


 BOOWYの「わがままジュリエット」がかかればヒムロックの声色をまねる宴会部長。そこにエアギターで絡む布袋ファンとおぼしき人。BOOWYの対象年齢は俺より少し上級生だった。初めて見たアン・ルイスと吉川晃司の「六本木心中」はバブル時代を彷彿させる逆三角形スーツに爆笑。プリンセス・プリンセスの「M」の印象的なピアノソロが流れればOLからは感嘆の声、そして大合唱。確か、中学生の時好きだったコがプリプリファンだったな……。

 向かいの二丁目のオネェ系グループは松田聖子の「青い珊瑚礁」をリクエスト。野太いが桃色がかった歌声が響き渡る。
 いよいよお待ちかねの俺リクエスト「One way Generation」(本田美奈子)。あまりの可愛さに息を飲む。憧れのお姉さんだった。サビでは周りも大合唱。自分のリクエストで盛り上がると嬉しいことこの上ない!

 映像とともに曲がかかるたびに「なつかし~」、「あったあった!」とうなずきあう客と客。知らないもの同士でも、同じ世代を生きたゆえ感じる高揚感。西城秀樹の「YOUNG MAN」で店内のボルテージは最高潮に。


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 そして、熱を冷ますため、ゴールデン街へ向かう。ここには’80年代の歌謡曲をLP盤やドーナツ盤で聞かせる店がある。その棚にあった「ランナウェイ」。27年ぶりの再会。針が溝を拾う音を聞きながら、悪ガキだった頃を思い出していた……。


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【bar plastic model】
住:東京都新宿区歌舞伎町1-1-10-1F
電:03-5273-8441
営:20時~翌5時(月~土)、20時~翌2時(日) 無休
’80年代を中心とした音楽やテレビゲームが楽しめる店。
カウンターには歌謡曲やロック、テクノなど様々なジャンルの
EP盤やLP盤が揃っている。
同世代のマスターと音楽談義に花を咲かすのも楽しい。
ドリンク600円~。チャージ700円。

http://www.plastic-model.net/


撮影/桜井健司

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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