田中将大はヤンキースの絶対的エースに!ダル、上原、岩隈は?【日本人メジャーの通信簿2016ア・リーグ編】
日本も、プロ野球のシーズンが終幕に近づいてきた。イチロー、ダルビッシュ、マエケン…海外でプレーする選手たちが今年どういった成績を収めたか振り返っていくと同時に、筆者独自の基準にて採点を行ってみようと思う。
アメリカン・リーグの主役は何といっても田中将大投手(27)とダルビッシュ有投手(29)だろう。メジャーリーグに挑戦して以降ケガの報道が目立っていた田中は、今シーズン自己最多の31試合先発。防御率はリーグ3位の3.07と、ニューヨーク・ヤンキースの絶対的エースとして成長した。
対するダルビッシュは、今年がトミージョン手術から復帰した1年目と慎重にならざるを得ないシーズン。長らくメジャーの舞台から遠ざかり、シーズン中旬からの復帰だったにも関わらず、結果として奪三振数がチーム2位の132個、防御率もチーム2位の3.41。支配的な投球を繰り広げた。
上原浩治投手(41)や田澤純一投手(30)が所属するボストン・レッドソックスは、昨年まで2年連続地区最下位だったが、今年度は引退を宣言していたデービット・オルティス選手(40)を中心に2013年以来となる優勝。再び王者へと返り咲く。
ここ数年クローザーとして実力を発揮していた上原。今シーズンは最速160キロのクレイグ・キンブレル投手(28)がチームに加入したことにより、セットアッパーへ配置転換。7セーブ、18ホールドと衰えを知らない結果を残した彼だが、リリーフ転向以降初の防御率3点台。やはり衰えは隠せないようだ。
今年のシアトル・マリナーズは、シーズン中旬にエースのフェリックス・ヘルナンデス投手(30)が離脱するなど苦しい1年だった。しかし、岩隈久志投手(35)や青木宣親選手(34)がチームを支え、最終的には東地区2位という好位置でフィニッシュ。プレーオフにはあと一歩のところで進出できなかったが、ファンにとっては来年に期待を持てる1年だった。
特に、岩隈久志はメジャーキャリアハイとなる16勝を記録。エース、ヘルナンデスを欠いた時期にも先発として大きな役割を担った。マリナーズ1年目の青木は慣れない新天地の影響からか、開幕1か月で打率.205と絶不調に陥る。しかし、2度に渡って3Aで調整を行ったことで、オールスター以降の後半戦は打率.339と日本のファンが想像する「ヒットメーカー」としての青木に。
田中を筆頭に、やはり投手はタイトル争いに絡むハイレベルなパフォーマンスを年間通じて披露してきた。個人的な欲を言えば、日本人打者でもタイトル争いに参加できるようなタレントがいると、心躍るのだが…。
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