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チリ産の養殖サーモンは“薬漬”って本当か? 現地チリ人の証言「私は食べません」

殺虫剤の平均使用量もノルウェーの5倍以上

 かつて現地の水産関連会社で働いていたA氏はこう指摘する。 「チリの養殖サーモンに最も大きな被害を与えている魚病が『SRS(ピシリケッチア症)』です。感染した魚は、出血したり腎臓や脾臓が腫れたりして、最終的には死に至る。ノルウェーで抗生物質の使用量が少ないのは、ワクチンが開発されていることも大きい。ところがチリでは、このSRSに効くワクチンが開発されていません。だから、感染の初期段階で抗生物資を投与しないと、サーモンが大量に死亡することになります」  さらに、「殺虫剤の投与も欠かせない」とA氏は語る。 「サーモンの細胞組織に損傷を与え、死に至らせる寄生虫『海ジラミ』の対策のため、養殖の全期間を通じて殺虫剤が定期的に投入されているんです」  こうした寄生虫対策のための殺虫剤使用量もチリが突出。サーモン1tあたりの平均使用量で27.92gとノルウェーの5倍以上に達する(グラフ参照)。チリだけがなぜか飛び抜けて“薬漬け”になっているのだ。 ⇒【グラフ】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1145357
「チリ産サーモンは危ない」は本当か?

※「シーフードウオッチ」資料より

 もともとチリにサーモンは生息していなかったが、’70年代にJICA(国際協力事業団)がチリにサーモン養殖の技術を持ち込んだ。そのため、チリの養殖サーモンにはこの地域に生息する寄生虫への免疫がなく、殺虫剤を使用せざるをえなくなったという。  アイセン州の養殖場で多く使用されているのは、バイエル社の殺虫剤「Byelice」。同社のサイトには次のように書かれていた。 「サーモンをケージの中央へ集めて防水シートで囲い、水の出入りがないようにする。“薬浴”中は酸素を入れ続け、トリートメントが終わったら防水シートを取り除く。使用後の水は環境(海)に放出され、薬剤は溶ける」
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汚染の原因は…
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