雑学

奇祭・東久留米花祭りは何がスゴいのか? 「民俗学をやるなら必修科目」と言われる理由

 花祭りは“民俗学をやるなら必修科目”とまで言われ、約700年前に熊野や白山といった山岳信仰のもと、修行を積む修験者が伝えたとされ、神道もミックスされたお祭だ。

 もともとは長野の天竜村から愛知・奥三河へ伝わったお祭で、八百よろずの神を勧請し舞を奉納、生命の再生と願の成就を祈る祭だ。太鼓と笛が奏でる拍子と、「てーほへ、てほへ」の囃子声にのせて、幾種類もの舞が夜を徹して繰り広げられる奇祭として知られている。

 また、鎌倉以来の伝統を持つわが国有数の民俗芸能とされ、愛知県奥三河地方の山奥に伝えられてきたお祭は、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。

700年前の祭りを戦後生まれの団地が始めたワケ


 そんな伝統ある花祭りだが、実は1993年から東京都東久留米市の滝山団地にて、地元の住民たちが中心となって毎年12月第二土曜日に執り行われており、風物詩として定着している。滝山団地は1968年に入居が開始された戦後の団地。700年前の祭りを戦後の住宅街が始めたのには理由がある。

 東京の花祭りは、地元の民舞研が現地の御園「花祭り」保存会との交流の中から、東京でも「花祭り」を受け継いでいこうとの思いから始まった。本来の夜を徹する形態ではなく、時間を短縮(11時半頃から19時半頃まで)して開く以外は本式に則ったものになっているという。

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長い歴史の奇祭が、団地の広場で伝承

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