大人のトラウマ…「見世物小屋」文化を現役団長が語る。「みたままつり」出店禁止で消滅危機も
今年、靖国神社「みたままつり」での露店が一切禁止になった。理由は「近隣住民への迷惑行為や各種トラブル」というが、夏の風物詩が消えたことを惜しむ声は多い。
とりわけ根強い人気を博したのが、昭和ノスタルジーに溢れる「見世物小屋」だ。蛇喰い女、火を操る怪人など、ヨソでは見られないアングラ感満載のショーは「みたままつり」の名物として長く親しまれてきた。
しかし、それも中止に。まさに昭和は遠くになりにけりだが、なんとその見世物小屋が9月20日(日)、巨大規模で東京・有明に出現するという。
「サディステック・サーカス」とは、国内外のさまざまなパフォーマーを招致し、オールナイトで行われる見世物小屋イベントだ。昨今では見世物小屋という文化自体が失われつつあるが、主催者たちは今、何を思うのか――。団長の内藤巽氏に話を伺った。
――まず、「サディステック・サーカス」について教えてください
巽氏:このサーカスは、’01年に銀座の小さなクラブから始まりました。あまり陽の目を見ないけど、私が本当に見たいパフォーマンスや作品を集結させたのが出発点です。今となっては感慨深いですが、第1回の時点では、照明屋や舞台監督もおらず、すべてスタッフの手弁当でやっていました。
――サーカスのテーマなどはありますか?
巽氏:私たちは「大人のトラウマ」を標榜しています。「それって○○系だよね~」など、さも知った気になっている大人たちにショックを与えたいんです。何でもネットの情報に頼って、実際に見たり、聞いたりすることを忘れた大人たち。彼らの魂が震え、生きている意味をもう一度問われる。そんな体験を提供しようと思っています。
――実際に体験する、ですか?
巽氏:昨今、ショッキングな画像や動画はいくらでもネットに転がっています。しかし、本当に魂が震えるような体験は、実際に人と出会ったり、関わったりすることでしか生まれません。ショーでその片鱗を見せられればと思っています。
――昨今では見世物小屋という文化も衰退傾向にありますが……。
巽氏:かつて、見世物小屋は「悪所(あくしょ)」と呼ばれ、親にも「絶対に行くな」と言われていたような場所です。しかし、多くの子どもたちがお小遣いを握り締め、そこに向かいました。『旧約聖書』のアダムとイブの頃から人間は好奇心の持つ誘惑には勝てません。そういった人間の魂を開放し、自由になれるような空間は、なんとしてでも残していきたいですね。
「みたままつり」の一件も、見世物小屋の団員さん以外にも、テキ屋さんなど、あの場を何十年も生活の糧にしてきた人たちにとって、死活問題ですよね。彼らの営業権というか生きる権利を、規制で一方的に潰すというのは残念というか、どうも息苦しさを感じますね。
――ただ、若い人には馴染みがない、なんだか怖そうという人も多いと思います
巽氏:最初は「えー」と引き気味でも、ショーを見ているうちに、「こういう美しさがあるのか」と気づく瞬間がある。チューニングが変わるといいますか、そういう体験があります。なので、最初は及び腰でも、一度見てみたら、ハマるというケースは多いと思いますね。
――サーカスで、ここを見て欲しいというポイントは?
巽氏:都会の闇が失われつつある昨今、夜11時から朝5時まで、こういったショーを長時間ノンストップで見続けられるという稀有さですかね。みなさん、飲食もせずトイレにも行かず、非常に熱心です。オーストラリアやフランスなど海外から毎年見に来てくれる方もいます。
――具体的な内容については
巽氏:軟体美女、SM女王様などおりますが、何が起きるかというのは、実際に見て確認して欲しいですね。1年に1回、その一晩だけのメンバーが集まって、芸を発揮してもらう。その瞬間にしかないナマモノのパフォーマンスを是非見てほしいです。そして、最初は及び腰だったのに、ショーを見ているうちに、美しさに惹かれ、前のめりになってしまう、その瞬間を体験してほしいですね。
⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=934982
●「サディステック・サーカス2015」http://www.sadistic-circus.com/
9月20日(日)ディファ有明にてオールナイトで開催!前売り券発売中。
<取材・文/日刊SPA!取材班>
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