かわいい女子が大活躍! 東京五輪でメダルも確実なボルダリングの魅力
しかし、いざ競技を開始すると、事前の検討というのは言うほど重要でもないのだなというところが見えてきます。もちろん事前検討をしたほうが有利なのでしょうが、なにせ突起物が少ないので、結局は誰も似たようなルートを登るしかありません。じっくり考えたら気づく抜け道のようなものはなさそうです。
また、アタマで考えているのと、実際に壁に向き合ったときとでは感覚も異なる様子。
「ここから跳んで、ここに跳びつく!」
という作戦で挑んだ1回目のトライで
「うわ、遠っ!」
と気づくパターンもあり、そこから改めて作戦を立て直すようなところも。もちろん作戦を再検討しても、結局答えは一緒だったりもするので何度も跳びついては落下する、というパターンもありましたが。
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日本トップの選手たちであっても、やはり急こう配の壁をちょっとした突起物だけを手掛かりに登るのは難しいようです。特に、ジャンプして跳びつき、手のチカラだけで体重を支えるような課題では、次々に落下し、完登に失敗します。そこで勝負をわけるのは、手のチカラはもちろんですが、そもそものリーチの差が大きい模様。
同じ壁に挑むなら、より遠くまで手足が届くほうが有利なわけで、跳びつく際も跳ぶ距離を縮め、届く距離を伸ばすリーチが重要です。
ただ、「リーチが長い=身体が大きい=重い」でもあり、むやみに大きければいいというものでもありません。
手足が長く、柔軟にいろんな角度に伸ばすことができ、なおかつ体重が軽い。そうした天性の身体的資質というものが、ボルダリングのカギとなるようです。
そのためか若い選手の活躍、特に女子の部では中学生年代の若い選手の活躍が目立ちました。自分でも憶えがありますが、中学生くらいの頃が一番懸垂とかできましたからね。体格の成長、筋肉の成長、そして体重の軽さがいいバランスになっているのかもしれません。その意味では「次々に若いスターが登場する」という構造がボルダリングにはあると言えるでしょう。すごく盛り上がりそうな予感です。
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「こりゃダメだな…」
ハッキリ言って、ここは穴場ではありませんでした。
すでに観衆もたくさんいますし、スポンサーやメディアにもマークされています。そして、東京五輪でスターとなりそうな若い選手、特に女子がキラキラと輝いている。しかもかわいい。「かわいい女子が大活躍」は世界のどこでもウケる黄金パターンです。
これから2020年に向けて注目度が高まっていくのは必至です。
しかも、この競技は日本に向いています。この時点の世界ランクでは男女とも日本勢がトップを占めており、「その世界ランカーを破る形」で若い選手が勝っていたりするという、ボルダリング大国ぶりを見せています。そして、アメリカでは最も世界の視線を集めることになるだろう注目の選手・白石阿島さん(15歳)が活躍をつづけています。日本は体操競技でも高いチカラを誇っているように、自分の身体と重さをコントロールする競技には実績があります。「勝てそう」感があります。
一方で会場の規模感やらは2016年に決めているわけで、ここからの急速な盛り上がりというのは加味されていません。五輪を機会に、「勝てそう」で「若い」種目がドンドン熱を帯びていったら2016年時点の計画でさばくことは難しいでしょう。すでに1641人もお客がきている種目が五輪の大本番で1641人以下になるワケもなく、むしろ5000人、1万人と集まってくるほうが自然というもの。
もしかしたら会場の設営によっては、壁自体が野ざらしになっていたりして、遠くから見ることができるかもしれませんが、「なかに入る」という意味での入場はこの人気では難しそうです。あとはもう、会場の外壁にザラザラした突起物でも取りつけて、コッソリ侵入するくらいしかないかもしれませんね。
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