篠山紀信に女装グラビアを撮ってもらった小説家の肖像―仙田学の『女のコより僕のほうが可愛いもんっ!!』
8月の暑い午後に、銀座の喫茶ルノアールの会議室で、プロのメイクさんに顔を作っていただいた。テレビCMなどの業界の裏話をちらほらお聞きした。女性が頬骨を隠すために顔の輪郭に沿ってはらりと流す髪型にも名前があるらしいと聞いたが、その名前は忘れてしまった。
銀座のホステス御用達のメイクルームに移動して、出勤前のホステスに混ざって着付けを施してもらう。綿密な打ち合わせを経て、衣装はピンク色の浴衣に決まっていた。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1310158
夕暮れ時の有栖川公園で、グラビアページで絡むことになっていた、小説家の青沼静哉氏と初対面の挨拶をした。作業衣姿で釣り道具を背負った青沼氏は、第23回早稲田文学新人賞受賞者だ。1965年生まれで北海道出身。釣り師でもある。このグラビア企画は、歴代の新人賞受賞者たちの、現在の活動などを紹介するという、その号の特集企画の一環だった。
やがて篠山紀信氏が現れた。(つづく)
【仙田学】
京都府生まれ。都内在住。2002年、「早稲田文学新人賞」を受賞して作家デビュー。著書に『盗まれた遺書』(河出書房新社)、『ツルツルちゃん』(NMG文庫、オークラ出版)、出演映画に『鬼畜大宴会』(1997年)がある
<文/仙田学>

この連載の次回記事
【関連キーワードから記事を探す】
泥酔して道端で寝ていると…介抱してくれた“女性”のまさかの正体。一ヶ月後に再会し、「思わず絶句した」
「トランスジェンダーではない、悪質な女装おじさん」による性加害の実態。被害者が告白
男の僕が実感した“女性の見た目”を維持することの大変さ
新入社員歓迎会をきっかけに女装にハマった男「彼女にフラれてもやめられない」
富田林の逃走犯はどんな変装をして逃げたのか? プロの探偵に聞いた変装法を試してみた
「16年ぶりに筆を執った」現役女医の作品が、満場一致で新人文学賞受賞。どんな人物か、本人を直撃
「テレビは20年前のもの」「エアコンは使わない」年収200万円台の“元芸人小説家”が語る、驚きの節約生活
「家賃は3万5000円、洗濯機もありません」デビュー作“30万部超え”なのに年収200万円台、元芸人作家が告白
プロの小説家とAIが「殺し屋が主役のサスペンス」で対決。AIに足りなかったものは
早大卒、バイトしながら小説家デビュー夢見て42歳。今さら諦められない理由
この記者は、他にもこんな記事を書いています