「全品280円均一」という衝撃の経営戦略で独り勝ち、鳥貴族・大倉忠司社長の発想
――そこでノウハウを学んだと。
大倉:物件の見つけ方や立ち上げ方などを一から勉強させていただきましたね。ただ、その時は焼鳥屋をやりたいというより「この人についていけば自分も大きなことができるんじゃないか」という気持ちのほうが大きかった。実際、その社長に一生ついていくと思っていましたが、数店舗を手がけていくうち、どんどん「自分一人で挑戦してみたい」という考えが強くなっていったんです。
――では「均一価格」は、当時の経験から出てきた発想なんですか?
大倉:それは、若い頃に通っていた炉端焼きのお店があって、実はそこが「230円均一」だったんです。安いし面白いし、一人の客としてそのお店のファンになって、その影響でアイデアとしては当時から考えていました。とはいえ、均一価格では原価率が読めないので、最初は怖くてなかなか踏み出せませんでしたね。それでも、当時ダイエーの中内㓛(いさお)氏の本などを読み漁り「価格破壊とか、消費者に価格決定権を」という中内氏の考えに衝撃を受けていたので、低価格にはしていましたが。
※このインタビューは5/16発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです
【大倉忠司】
’60年、大阪府出身。高校卒業後に調理師専門学校に入学。卒業後は大手ホテル勤務を経て、居酒屋経営に乗り出す。’85年に鳥貴族第1号店をオープン。’05年には東京に進出。’14年にはジャスダック上場。東証2部を経て昨年4月には1部に指定
取材・文/新井奈央 撮影/尾藤能暢
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