ゲイでもレズでもない「男の娘」同士の恋愛を、なんと呼べばいい?【カリスマ男の娘・大島薫】
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
先日、男の娘の彼女ができたことを公表した。
ミシェルというハーフの男の娘と、ボクが知り合ったのは4か月ほど前だ。正直、いま交際している相手の公表は、ただの思い付きというわけではない。
彼女は数日前までボクが以前いたのと同じAV業界にいた。ボクは現在、知人の出版社と事務所をシェアしているのだが、その知人の雑誌に彼女が出演する際、初めて彼女を見かけたのが最初の出会いだった。
それより前からボクは彼女の存在を知っていたのだが、とんと会う機会には恵まれなかった。ボクが専属女優だったKMPというAVメーカーに、ボクが引退すると同時に専属女優となったため、AV業界を離れてからは接点がなかったのだ。
初めて見る彼女は男の娘とは思えないかわいさで、しかし、なまじ男の娘というジャンルで名を上げてきたボクが騒ぐのもカッコ悪い。だから、黙って事務所のリビングでタバコを吹かしていた。
すると、彼女が歩み寄って来てこう言った。
「ファンです」
ボクはこう返した。
「ボクもです」
大島薫は自ら「理想の男の娘」像を体現して始まった
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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