雑学

市販カレーが一瞬で美味くなる“ちょい足し”食材をプロが厳選――バーモントには唐辛子、ジャワには蜂蜜

 最近、カレーを中心としたスパイスを使った料理がちょっとしたブームだ。スパイスは健康面での注目のみならず、普段あまり料理をしない男性の趣味心と研究心を刺激するサブカル的な奥深さもあり、Instagramのハッシュタグでは「#カレー部」が105280件(2017年7月27日現在)と、大人気。また、いまや街のスーパーでも世界各国のスパイスを手軽に買えるようになっている。

 その例として一つ象徴的なのが、2011年より開催されているインド料理ファンのイベント『Love India』の人気ぶりだ。

 インド料理の名店のシェフたちが一堂に会し、ターリーに舌鼓を打ちながら彼らのカレートークが楽しめるというこちらのイベント。ディープな内容ながら1000人限定のチケットはこの数年完売続き。全国からカレーマニアの老若男女が集まっている。

 日刊SPA!では、そんな『Love India』の発起人である水野仁輔氏にカレーにかんする気になることを聞いてみた。

 まずは、すぐ試したいチョイ足しカレーレシピ。家のカレーが一瞬で美味くなる様々な食材を紹介しよう。

「チョイ足し」には何がよい?


 水野氏によれば、SB・ハウス・グリコというカレールウ市場におけるメジャー三社の商品は、味わいの方向性で以下の4つに分かれるという。

1:甘口路線(バーモントカレー、ハピファミ、カレーの王子さま)
2:スパイシー路線(ジャワカレー、ゴールデンカレー)
3:コク路線(熟カレー、とろけるカレー、こくまろカレー)
4:高級路線(ザ・カリー、ディナーカレー、ZEPPIN)


「辛いカレーが当たり前だった時代に、女性や子供へのマーケティングから生まれ爆発的にヒットしたバーモントは、おそらく日本で一番売れたルウです。甘口で小麦粉の量が多いのがウリで、バランスをとる意味でスパイシーなものやピリ辛のものを合わせたいですね。最初に玉ねぎと一緒に唐辛子や鷹の爪を炒めるのがグッド。唐辛子は辛味のイメージが強いですけど、実は香りもすごくいいんです。あとは煮込みの時にタバスコで辛味と酸味をつけると、ルウカレーの特徴でもあるコクの強い、全体的にボンヤリした味が引き締まります

⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1369613

唐辛子は4人分だったら丸ごと二、三本。表面がこんがり焦げ茶色になるくらいまで炒める。「真っ黒くなるまで炒めてもいいくらいです」(水野氏)

「ルウで作る時に間違えがちなのは、ルウを入れた後に長時間煮込んだり、隠し味を加えること。隠し味は基本ルウを入れる前に入れて味を調えます」(同)

バーモントの良さはありながらも、辛さのパンチの効いた大人な味わい

 対照的なのが『ジャワ』などのスパイシー路線のグループだ。

ジャワはスパイス感が強いので、逆に甘みを加えたいですね。一番ダイレクトなのは砂糖やハチミツ。フルーツのフレーバーを入れたい時はジャム系で、肉との相性で豚肉や鶏肉ならマーマレード、牛肉はブルーベリージャムという感じで使い分けます」

マーマレードで柑橘系のフレーバーと甘みがジャワのスパイシーさと相まってなんとも食欲をそそる

 続いて、“ひと晩寝かせたあのうまさ”のフレーズで有名な『熟カレー』が切り開いたコク路線。

有名なちょい足し食材はバターや生クリームといった乳製品系。生クリームは最後の火を止める寸前、バターは最初に具材を炒める段階で油の代わりに使います。インド料理屋で定番のバターチキンカレーは、バターと生クリームでできた旨味の塊なんです。高級路線は完成度が高いのでどういう方向に持っていくかによりますが、例えば玉ねぎを炒める前にニンニクのみじん切りを炒めるのはオススメ。加熱されたニンニクの香りは食欲をそそります」

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「今後、カレーレシピのオープンソース化を進めたい」

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