実物大の戦車を作るマニアを直撃! 制作期間2年、予算は軍事機密
このところ日本各地で、実物大に近いリアルな戦車模型が出現している。そのほとんどが、個人で作られたものだ。岐阜県海津市の大橋保彦さん(39歳)は、そんな戦車模型界のパイオニア的存在となっている。
『プラモデルを1/1でつくる会』の代表でもある彼が製作したのは、ドイツ連邦軍ヴィーゼル2空挺戦闘車の実物大模型で、現役で配備されている車輌だ。全長4.5m、全幅1.9m、重量1.9t(実物は約4t)、乗員2名。ガレージに入る大きさであることから、実物大で作ることができると判断し2年余りで完成にこぎつけた。写真や資料を参考にしながらプラモデルを計測し、それを35倍にして鉄板で製作。ボディの板厚は、1.6~2.3mm程度だ。ちなみに制作費は「軍事機密」とか。
「ディーゼルエンジンと変速機は、ヤンマー製の中古コンバインから移殖したもの。自作の履帯(無限軌道)によって時速15㎞程度で走行することができます。同じような部品を数百個作るのは大変な作業で、友人たちの協力が不可欠でした。また、信地旋回も可能。履帯に装着されたゴムパッドも1から製作してあり、実物の履帯を手がける南里製作所さんのおかげで実現できました。ライトなどの灯火類は、実物を輸入して取りつけてあります」
少年時代から戦車のプラモデルを作りつづけていた大橋さん。実物大模型への情熱はその延長線上にある。彼と仲間たちが作る実物模型は、各地のイベントなどで引っ張りだことなっている。
【大橋保彦さん】
『プラモデルを1/1でつくる会』代表。会には塗装や設計のプロも参加する。過去には米軍や「機動戦士ガンダム」シリーズに出てくる車両も制作
※『週刊SPA!』10月30日発売号掲載記事「マニアの深遠な世界」より
取材・文/週刊SPA!編集部
![]() |
『週刊SPA!11/6号(10/30発売)』 表紙の人/ 山本 彩 Amazonやコンビニ等で発売 詳細・購入はこちらから ※バックナンバーもいつでも買って、すぐ読める! |
【関連キーワードから記事を探す】
プラモ制作とマッサージチェアで痩せる!究極のズボラダイエットを解説
100円ショップのアイテムで「プラモデル」を作れるのか。塗料・ニッパー・レジンキットの実力とは
ガンプラは世界的ブームに。国内問屋は品薄が続き、またぞろ転売ヤーも暗躍
常備すべき100円ショップのUVレジン。ネイル、クルマのウィンドリペア、工作に使える
実物大の戦車を作るマニアを直撃! 制作期間2年、予算は軍事機密
マツコも驚嘆!? 日本一のロープウェイ・マニアが薦める絶景路線3選
実物大の戦車を作るマニアを直撃! 制作期間2年、予算は軍事機密
伝説的名盤が発売50周年! ビートルズはなぜ長年愛されるのか、レコード会社担当に聞いてみた
独断と偏見で選ぶ「冬コミ奇書・珍書」――妖怪画の物まね写真集、“幻覚茶”の精製方法、軍師・参謀を志す人のための指南書まで
知られざる「マンションマニア」の世界。地名と築年数だけで建物名を当てる猛者も