国別一番高いクルマ選手権。3位ドイツ、2位イタリア、1位は?
よって、アルピーヌA110のライバルは、ほぼ同じ価格帯のポルシェ718ケイマンだけです。
さてここでもう一度、考えてみてください。あなたは値段が同じだとしたら、ポルシェケイマンとルノー アルピーヌのどちらを選びますか?
「どっちも買えねえよ!」
そりゃわかってますけど、仮に買えるとしたら、アルピーヌを選びませんか? だっておフランスの頂点だから。
ケイマンは猛烈にすばらしいクルマだけど、どうしたって911に対するコンプレックスはある。つまり「安いポルシェ」だ。でもアルピーヌはおフランスの頂点なので、そういう引け目とは無縁。ケイマンはいっぱい走ってるけど、アルピーヌなら滅多に見かけないし。まさに唯我独尊の凱旋門。セボンセボン。
そのアルピーヌに試乗させていただいたところ、猛烈にすばらしかった。ケイマンでは味わえない、ラテン系の楽天的なノリもあるし、エンジンフィールもコーナリングも最高に気持ちのいいスポーツカーだったのです。なにしろこれはおフランスの頂点。カーマニア的には、ドイツやイタリア、日本の頂点と同等がそれ以上の価値がある、と言っても過言ではないでしょう。
<結論>
「鶏口となるも牛後となるなかれ」と言いますが、何かのてっぺんはやっぱりスバラシイ。ドイツ車やイタリア車のてっぺんに乗るのは大変だけど、フランス車なら割と簡単ですヨ、という耳寄り情報コーナーでした。

日本に導入されるのはピュア(790万円~)とリネージ(829万円~)の2モデル。装備が豪華なぶんリネージの車重は1130kgとなっている。このほか限定車が全世界で1955台発売されたが日本割り当ての50台は完売
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
2
この連載の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
ナビもねえ!特別なロードスター990Sにオプションが付けられない理由――2022年トップ10
ナビもねえ!特別なロードスター990Sにオプションが付けられない理由
「キャッツアイでパンク」の危険性はスポーツカーだけじゃない!その理由は…
セダンやワゴンが国産車から消えゆくなか輸入車だけが生き残っている謎
世界的SUVブームのなかカーマニアは絶滅危惧種のスポーツカー保護運動を見守る義務がある
ルノーからフツーの日本人にもオススメできるクルマがついに登場
日本人がビビるフランス車の欠点を克服したプジョー208
シトロエンというクルマは古いほどエライ…理解不能なクルマ変態の狂気
国別一番高いクルマ選手権。3位ドイツ、2位イタリア、1位は?
「緑の血を吐いて息絶える」と恐れられたシトロエンが大躍進。その理由は?
この記者は、他にもこんな記事を書いています