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“M-1暴言じゃない方”のスーパーマラドーナ田中が魅せたテキトー感

「M-1グランプリ2018」決勝では、7位に終わったスーパーマラドーナ。今ではもっぱら、ツッコミ・武智の、インスタライブ上での審査員を務めた上沼恵美子に対する暴言が取り沙汰されてばかりいる。しかし、武智の相方・田中一彦に注目してほしい。というのも今回のM-1決勝戦を会場で取材していた筆者は、田中の芸人としての能力の高さを改めて認識することとなったからだ。

会場の雰囲気を一瞬で変えたスーマラ田中の「テッテレ~」

 筆者は以前からスーマラのファンだったので、今年も優勝を少なからず期待していた。ただ、今回の決勝の序盤は重かった。  1組目の「見取り図」は跳ねきらず、2組目の「スーパーマラドーナ」のネタも好評ではなかったのだ。3番手の「かまいたち」はスーパーマラドーナの上を行き、「ジャルジャル」が高得点を記録して会場の空気を一気に明るくしたものの「ギャロップ」「ゆにばーす」は得点を伸ばすことができず、どうも重い空気が漂った。  ギャロップ、ゆにばーすの出番後、スーパーマラドーナは暫定3位までのコンビに用意された暫定ボックスにいた。敗者復活組の「ミキ」や、優勝候補筆頭と目されていた「和牛」が控えていたことから、多くの人はスーパーマラドーナにもはや注目していなかっただろう。だが、ここで田中はお得意のギャグを放ち、会場の重さを払しょくするに一役買った。 「テッテレ~」である。 「テッテレ~」という古典的BGMとともに、実にしょうもない、それでいて笑えるドッキリギャグを放つ。これだけのことで、田中は会場の雰囲気を瞬間的に変えた。  大舞台ならではの緊張感とのギャップや、誰もが驚くハートの強さ。そういった印象が絡み合った結果、田中の「テッテレ~」は大きな笑いを誘い、会場の張り詰めた空気は弛緩された。これにより、観客や審査員は気持ちを新たにして、次の漫才を見ることができていたように思う。 (ちなみにM-1後、田中の初Twitterは相方の騒動に全く触れず、「テッテレ~お湯じゃなくお水でした~」だった)
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ボケだけでなくトークにも独特の妙味がある
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