エンタメ

『ONE PIECE』実写CMの泉里香がスゴい。マンガ実写版で評価をあげた俳優列伝

 誰もが知るような人気マンガを実写化する場合は、原作に強い思い入れを持つファンが多ければ多いほど、キャスティングへの不満が噴出する可能性も高まるだろう。そんななか、昨年の大晦日から公開が始まった1本のテレビCMが、良い意味で話題を集めている。  それは『ONE PIECE』と求人検索エンジン「Indeed」のコラボレーションCM。斎藤工がルフィ、泉里香がナミ、お笑いコンビ・千鳥の大悟がウソップ、池内博之がゾロ、窪塚洋介がサンジという配役は、なかなかにリアルな再現度だ。  特に泉は、作中でバツグンのナイスボディを誇るナミに少しでも近づくため、本気でトレーニングに励んだそう。こんな風に聞いてしまうと、彼女の好感度は急上昇待ったなしではないか。  そこで今回は、原作ファンから叩かれるリスクをものともせず、人気マンガの実写化を機に「この人、スゴい!」と評価を高めた俳優たちを振り返っていきたい。

藤原竜也&松山ケンイチ:映画『DEATH NOTE』で違うタイプの天才に

 最初に取り上げるのは、藤原竜也&松山ケンイチの二人だ。この組み合わせといえば、ご存知『DEATH NOTE』である。2006年6月と11月に前・後編に分けて公開された実写映画では、名前を書かれた人間は死ぬという死神のノートを手にした「夜神月」役を藤原が、月を追いかける探偵の「L」役を松山が、それぞれ好演した。  本来は優等生でありながら、ノートを巧みに使って犯罪者たちに死の裁きを下していく月の狂気を、藤原は見事に表現。一方の松山も、常に猫背だったり、爪を噛んだりといったLの変人じみた仕草を完璧にコピー。外見の特徴はもちろん、キャラの内面までしっかり捉えてみせた二人は、俳優としてのポテンシャルを遺憾なく発揮したといえるだろう。
デスノート

中央左が藤原、中央右が松山。ラストシーンには藤原の迫真の演技が待っている(画像は映画『デスノート the Last name』公式サイトより)

小栗旬:映画『銀魂』でボケとシリアスを見事に違和感なく両立

 宇宙人と共存する架空の江戸を舞台に、とにかくぶっ飛んだギャグが展開される『銀魂』。実写映画化が報じられた際は「本当に大丈夫なのか」と波紋を呼んだが、2017年7月にいざ封切られてみれば大ヒット。昨年8月には、第2弾も上映された。  そんな銀魂で、主人公の“銀さん”こと「坂田銀時」に扮したのは小栗旬である。作中の銀さんは無気力な表情をしているが、その正体は伝説の侍であり、やるときはやる男。不良のボス(2007年の映画『クローズZERO』)から三枚目キャラの怪盗(2014年の映画『ルパン三世』)まで、幅広い役柄を演じてきた小栗にとっては、銀さんも適任だった。天然パーマの銀髪がサマになってしまうというのも、いい意味で恐ろしい話だ。

佐藤健:映画『るろうに剣心』のド迫力アクションシーンは必見!

 続いては2012年8月、2014年8月、同年9月と3作にわたって実写映画化された『るろうに剣心』で主演に抜擢された佐藤健だ。彼が演じた「緋村剣心」は中性的な雰囲気を漂わせており、ただのイケメン俳優には務まらないであろうキャラだが、佐藤のルックスならば心配は無用だった。  そして何より、佐藤が披露したキレのある“殺陣”も見逃せない。初主演作となった2007年の『仮面ライダー電王』(テレビ朝日系)の頃から華麗な身のこなしをアピールしていた佐藤だが、るろうに剣心ではスタントマンに頼らず、自分の肉体ひとつで全てのアクションシーンを完遂。この映画を人気マンガの単なる実写版ではなく、1本の立派なアクション作品へと押し上げてみせたのだ。
るろうに剣心

左から2番目が佐藤。ジャパンアクションアワードのベストアクション男優にも輝いた(画像は映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期間編』オフィシャルサイトより)

次のページ right-delta
鈴木亮平:映画『HK 変態仮面』で魅せた筋肉は努力のたまもの
1
2
おすすめ記事