「発達障害かも?」と思ったらどこに行けばいい? 当事者にきいた「病院選びテクニック」
当事者ライターが教える「発達障害かも?」と思ったら読む実践ガイド【第1回】
昨今、多くのメディアで取り上げられ、広く知られるようになってきた「発達障害」。しかし、いざ「自分も発達障害かもしれない」と感じて実際に対処をしようとすると、さまざまな困難にぶつかりやすいのが実情だ。
例えば、意を決して精神科を予約し、診察を受けたものの「発達障害の傾向は見られるが、診断は出さない」と言われ、“モヤモヤ”しただけだったという人はかなり多い。また、うつ病や双極性障害、適応障害などのいわゆる「二次障害」が強く出ているために、それらの裏に隠れた発達障害を見過ごされてしまうこともある。
さらに「誤診」を受けてしまう場合もあり、結果的に意味のない薬を飲み続けてしまうというケースもある。実際に筆者は発達障害の当事者であるが、診断がつくまでには一度「誤診」を受けており、苦しんだ薬の調整が徒労だったと知ってショックを受けた経験がある。特に、グレーゾーンといわれる、診断がおりるかおりないか微妙なラインにいる人々がぶつかる、診察をめぐるさまざまな困難さについては、着実な取材に基づいて著された姫野桂氏『発達障害グレーゾーン』に詳しい。
「発達障害かもしれない」と感じるからには、何らかの生きづらさや困り感があるのは間違いない。しかし、残念ながら病院がすべての生きづらさや困り感を解決してくれるわけではないと知っておくことは、重要かもしれない。「発達障害かも?」と疑って病院に行っても、医者とのやりとりに満足できず、“モヤモヤ”を抱えたまま帰路につくことになる人は多いのだ。
『発達障害グレーゾーン』 徹底した当事者取材! 発達障害の認知が広まるなかで増える「グレーゾーン」に迫る |
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