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激安葬儀にクレーム多数。追加料金いらずは真っ赤なウソ?

 各TV番組や週刊誌が絶賛する“激安葬儀”。しかし、調査してみると多くの落とし穴が!? 激安葬儀業者

激安葬儀業者って何?

 最近の激安葬儀ブームで一般的となった「家族葬」「直葬」という言葉。業者側は全国一律料金をウリにするが、実情は違うようだ。 「地域や宗教によって内容や進め方が違うからです。突然の訃報の場合などは、葬儀が進行するなかで、喪主さまの要望が変わったり、追加依頼があることも多いです」  そう話すのは、年間約250件の葬儀を請け負う「佐藤葬祭」の社長・佐藤信顕氏だ。 「ご遺体の状態でも納棺費用が異なります。滅菌や保存処理、修復も施すエンバーミングが必要な場合は、一般的に約20万円。処置の程度で金額が変動します」  この個々に違う葬儀の細目が理解されていないため、「『葬儀費用は不明瞭』『法外に高い』との批判が多い」という。そのため、最近ではクレームがないように、事前に見積もりを出して説明する葬儀社がほとんどだそうだ。 「そんな懐疑の目、葬儀代金のグレーゾーンを突いたのが、激安葬儀業者。彼らは葬儀全体の価格を明記し、追加料金なしを謳います」  例えば激安葬儀業者Aの直葬プラン。価格は18万8000円だが、支払ったお金のすべてが葬儀費用に回るわけではないという。 「激安葬儀業者は提携先の葬儀社に仕事を発注しますが、葬儀後に利用者が支払った代金から、手数料を中抜きします。私の調査だと、このプランの場合、7万円が激安葬儀業者の取り分となります」  なぜ、激安葬儀業者はこれほどむちゃで高額な中抜きを行うのか。 「彼らの集客の場はインターネット。検索連動型広告では、成約に至らずとも、1クリックで500~1300円がサイト運営会社に徴収されます。私の見積もりだと、激安葬儀業者Aの年間広告費は、10億円にも上ります」  そのインターネットでの景品表示法違反で、一昨年はイオングループの葬儀会社・イオンのお葬式に、昨年は葬儀ブランド「小さなお葬式」を展開するユニクエストに、措置命令が出された。追加料金が発生する事案が散見されるのに「追加料金なし」を謳ったからだ。 「現在も、自社サイトで一般葬も含んだ葬儀の全国平均金額と、自社の直葬プランの価格を比較して、お得感を強調する景品表示法違反スレスレの業者が見受けられます」
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