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発達障害やうつの社員の扱いに悩む…中小企業経営者のホンネ

“外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える!
サラリーマン

※画像はイメージです

発達障害やうつの社員の扱いに困っています……

★相談者★しがない経営者(ペンネーム) 中小企業経営者 男性 55歳  発達障害や軽度のうつを自己申告してくる社員が増えて頭を悩ませています。そういう社員は月に1、2度は仕事を休み(無断欠勤のときもあります)、遅刻は頻繁にします。会社に来ればまじめに仕事をしてくれるのですが、ここぞというときに休まれてしまうので、非常に困ります。病気だからと厳しく責任を追及しないようにすれば、まじめに働いてくれている社員が不満を感じます。かといって、病気なので欠勤を理由にクビにすることも憚られます。  中小企業は人手が足りず、人員の補充が難しいという理由もあります。病気を抱える人も働ける職場というのは寛容で素晴らしく、病気を抱えている人にも優れた点があるのは承知しています。しかし、本音を言えば職場環境にはマイナスで、事業拡大にも若干のマイナス面があります。病気・障害を抱えた社員をどのように扱ったらいいのでしょうか? 佐藤さんのご意見を伺えましたら幸いです。 ◆佐藤優の回答  あなたと同じような悩みを、中央省庁の課長クラスや、大学の学部長から時々聞きます。発達障害や、日常生活はできるが仕事になると抑うつ状態になる新型うつを訴える人が増えているように思います。  企業経営者からすれば、確かにマイナスの要素のほうが大きいと思いますが、組織の規模にかかわらず、どこにも一定の比率で不調を訴える人がいます。そういう人たちも含めて組織が成り立っているのだと納得するしかないと思います。賞与など処遇にメリハリをつければ、他の社員も、発達障害やメンタルが不調な人々がいることを受け入れると思います。

メンタル不調の背景には新自由主義的競争の問題

 私は、メンタルに不調を訴える人が多く出る背景には新自由主義的な弱肉強食の原理が社会全体を覆っていることが関係していると見ています。今後、状況はますます悪化していくと思います。新自由主義的競争の問題では、日本の先を走っている韓国から学ぶべきことが多々あると思います。池上彰氏の近著から引用しておきます。 =======  韓国では「体感失業率」というものもある。定義は「勤労が週36時間未満でもっと働きたい人と、働いていない人で過去4週間求職したものの職を得られなかった人を合わせた数字」。韓国の通信社である聯合ニュースによると、15歳から29歳の体感失業率は8月が22.6%で、前年8月より1%増だ。  要は、若者たちの就職難が続き、さらに悪化の傾向にあるというわけだ。 (中略)大企業である財閥に入社できても、社内での熾烈な競争は続き、いつ落後するかわからないという危機感にさいなまれる。その結果、安全志向から公務員希望者が増加し、公務員試験のために猛勉強しなければならない状態になっている。 (『池上彰が聞く 韓国のホンネ』154頁) =======
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