更新日:2023年03月28日 08:47
仕事

退職代行を使うのは甘えか?「死ね」と言われる辞職バトルの壮絶現場

「甘え」という言葉では割り切れない切実な現場

 過酷な労働環境を耐え忍ぶことで、逃げる気力まで奪われてしまった人も多い。 「その様子を見るに見かねた家族が代理人として、相談に来ることも少なくありません」  と嵩原氏は語る。 「過酷な労働環境に追い込まれた人たちにとって、会社を辞めることは、もはや命がけの行為。芸能人が語る『甘え』という言葉では割り切れないほど、現場は悲惨で混沌としています。だからこそ、我々が法の専門家として真正面から取り組むべき問題でもあると考えています」 「退職代行を使うのは甘え」――そのように一方的に批判し、利用者を切り捨てることは、現実にはそぐっていない。甘えではなく、転ばぬ先の杖。円満退職のための“最後の安全策”として知っておいて損はないはずだ。 フォーゲル綜合法律事務所】 嵩原安三郎氏。’70年沖縄県生まれ。京都大学卒業後、’99年に弁護士登録。情報商材や副業詐欺など悪徳商法案件を数多く手がけるスペシャリスト 取材・文/アケミン 構成/浜田盛太郎
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