トップYouTuberの年収は余裕で“億超え”。さらに’19年には芸能人やスポーツ選手が多数参入し、市場は大活況を迎えている。今春“5G”が本格的に普及し、さらに動画が身近なコンテンツになることは自明だが、素人でも今さら稼げるのか!?
月収5~6倍:「東京オリンピック」や「桜を見る会」に物申す社会派動画が大拡散
▼せやろがいおじさん氏『ワラしがみ』
沖縄の美しい海を背景に政治・経済について物申す動画が人気の、せやろがいおじさん。実は「リップサービス」というコンビで沖縄を中心に活動する芸人だ。

M-1グランプリ放送後、“お笑いへの愛があるなら公式に還元されない違法動画を上げるな、見るな”と叫ぶ動画をアップした
「せやろがいおじさんは、同じ事務所の芸人たちでやっている“ワラしがみ”というチャンネル内の一つのキャラクターなんです。チャンネル開設当初から1年以上たった頃、『違法アップロードされたAVを見る人に一言』という動画がバズり、そこからせやろがいおじさんがテレビやネットでも取り上げられるようになりました」
今では県外でのイベントも増え、絶好調と言える活動ぶりだ。
「昨年から『グッとラック!』のレギュラーをいただくなど、活動の幅も広がりました。月収は5倍くらいになりましたが、元が少なかったので、贅沢はしていませんよ(笑)。最近はプロデューサーの方に入ってもらったり、編集を外注したりと、運用を頑張っています。僕の動画はカンペが見られないので、毎回テイク数が80回程度、調子が悪いときは200回くらい撮るときもあるんです」

せやろがいおじさん氏
自身の属性の掛け合わせでオリジナリティが生まれるという。
「人気者、有名人でも、それだけで成功するとは限りません。僕は“芸人×沖縄×時事ネタ”というように、自分の属性をマリアージュさせて企画にしています。もしアニメが好きで料理が得意なら、ジブリアニメを解説しながら映画に出てきたメニューを作るなど、やり方はいろいろありそう」
昨年はせやろがいおじさんが日清食品の「どん兵衛」になって蓋をペコペコ開閉させながら叫ぶPR動画も話題になった。
「せやろがいおじさんとしては、僕が気になった話題や伝えたいことだけを発信したいので、極力“案件もの”は受けないようにしていました。でも『どんpay』はキャッシュレスの乱立に物申すというメッセージに共感したのと、とにかく内容が面白かった。コンテンツとして成立するPR動画なら……と思って引き受けました」
今年の月収は何倍に膨らむのか。
【せやろがいおじさん氏】
’87年、奈良県生まれ。赤いハチマキとTシャツ・ふんどし姿で、社会問題への思いを叫ぶ。出演はTBS『グッとラック!』など
<取材・文/週刊SPA!編集部>