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最北端にある「日本一の駅そば」を食べてきた。味も店主もあったかい

駅構内には鉄道グッズや写真を展示した資料室も

 筆者が札幌から食べに来たことを話すと「遠くからありがとうね」と言ってくれ、あったかいそばと合わせて身も心も温かくさせてくれた。
80年代後半の常盤軒 ※天北線資料室の展示より

80年代後半の常盤軒 ※天北線資料室の展示より

昔の音威子府駅と当時の列車 ※天北線資料室の展示より

昔の音威子府駅と当時の列車 ※天北線資料室の展示より

 そんな音威子府駅には資料室があり、昔の音威子府駅の写真や当時の駅を再現したジオラマ、1989年に廃線となった天北線(※音威子府駅からオホーツク沿岸地帯を通って稚内へ向かう路線)ゆかりの品々を展示。決して広いスペースではないものの十分な見応えがあり、入場料も無料だ。
列車の本数は非常に少ない

列車の本数は非常に少ない

 なお、音威子府駅から戻る列車の本数も少なく、旭川方面はその手前の名寄まで向かう普通列車が13時台が1本だけ。特急なら旭川と稚内のどちらも15時台まで待たなければならない。  でも、車で10分ほどの場所には日帰り入浴可能な天塩川温泉があり、駅からバスも出ている。筆者も本当は温泉に行きたかったが、列車の到着が遅れ、そばを頼んでいる間にバスが来てしまったので残念ながら断念。ただし、時間通りに着けば、そばを食べてからでもバスには間に合うので、ぜひ立ち寄ってみるといいだろう。
吹雪の中、走る列車

吹雪の中、走る列車

 交通の便がいい場所とは言い難いが食べに行く価値がある。そう思わせてくれる駅そばだ。<取材・文/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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『常盤軒』
営業時間:10時30分~14時
※そばがなくなり次第終了。
定休日:水曜、木曜
場所:JR音威子府駅構内(北海道中川郡音威子府村字音威子府509番地)

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