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新型コロナで葬儀業界にも影響。葬儀のリモート化、ライブ配信も

打ち合わせや参列のリモート化・ライブ配信も手段のひとつに

リモート 先のアンケートでは、「ご高齢の方は会葬を見合わせるかもしれない」「感染拡大の終息が見込まれない限り、親族を含む参列者の減少が進むと思う」「会葬できなくても、最後の別れを伝えたいという参列者の想いもあるため、VRやARなどの技術を駆使した参列の場が増えると思う」と予想する葬儀社の声も紹介されている。  Web上での採用活動やテレワーク導入の流れと同様、3時間以上に及ぶケースもある葬儀の打ち合わせにオンライン会議サービスを利用し、対面での打ち合わせを控える葬儀社もあるとのことで、コロナ終息後も予想される業界の変化について聞くと、「ケース・バイ・ケース」と前置きした上でこう話す。 「喪主様の年齢(ネットリテラシー)などにもよりますが、今後の打ち合わせ手段の1つとして、リモートでの打ち合わせは新たな選択肢になると思います。ただ基本的には直接お会いし、喪主様と葬儀社の間で信頼関係を築くことが重要です。あくまでも事前相談や受注後のライトな相談はオンラインで行うかたちかと思います。  また、遠方にお住いの方・高齢で参列の難しい方の参列の手段として、リモート化やライブ配信もあるかもしれません。しかし、『故人様との最後の別れという大切な場』『参列者のネットリテラシー』を加味すると、急速拡大するという印象はないです。お香典、弔電などフィンテック商品の需要は徐々に高まるのではないかと思います」  また、「もともと家族葬は増加傾向にあり、特に都市部では割合が高まっているので、葬儀社からは『これを機に家族葬の認知と増加が進む』との声が挙がっています。喪主様やご遺族は経験がないことなのでメリットばかりに目が向かいがちですが、デメリットにもきちんと向き合った上で納得する葬儀の形を見つけてほしいです」とも語った。  故人の生前の交友関係や、後々の弔問客のことなどを考えると一般葬が最適な場合もある。様々な選択肢からそれぞれの遺族の状況に合ったお別れ方法を検討することが肝心なようだ。<取材・文/伊藤綾>
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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