コロナ在宅で家の中は地獄絵図。ストレス爆増でもう逃げ出したい…
4月7日に緊急事態宣言が発令されてから2週間。多くの人々が外出自粛をしているなか、家に閉じ込められた家族たちは、その負担やストレスに悲鳴を上げていた……。
自宅の中には居場所がなく、外出をすれば感染の危機がつきまとう。家族との不和に悩まされていた人からすれば、現在の状況はまさに地獄同然だ。
「親からの暴言暴力に耐えられない。早く学校に逃げさせてくれ」
長期間の休校を余儀なくされた長縄夏奈さん(仮名・17歳)は、苦しい胸中を吐露した。
「小学生の弟がやんちゃを繰り返したことで親がキャパオーバー。『存在がウザい』と怒声を浴びせてきたり、弟たちへの暴力を目の当たりにしたりと精神的に疲弊してしまいます」
“学校”という逃げ場を失った今、彼女のストレスは限界を迎えている。
「休校を延長してほしい気持ちもわかるけど、正直もう家にいることが限界です」
また、以前から夫婦仲に亀裂が入っていたという佐久間健二さん(仮名・37歳)は、在宅勤務により妻との関係がさらに悪化した。
「私の在宅勤務が始まって数日後、妻から『しばらく子供と2人きりにしてくれる? 夜の10時まで入ってこないで』と言われ、8時間ほど自分の部屋に閉じ込められました。一緒に食卓につくことも許されず、気が狂いそうです」
数年前、家族との不和が原因で、社交不安障害とうつ病を患うまで追い込まれた遠藤弘樹さん(仮名・40歳)は現在実家で暮らしているが、離婚して実家に帰ってきた30代前半の妹とその息子に休校によって家を占拠された。
「妹は、一度キレると手を出せなくなる性格。妹の振る舞いや甥が立てる激しい物音にノイローゼ状態になっていましたが、甥が学校に行っている時間だけが心を落ち着かせられる瞬間でした」
現在、派遣社員として働いている遠藤さん。甥のいない平日に休みを取るなどして心を休ませていたが、甥の突然の休校で絶望感に襲われたという。
「甥が何かを壊す音で冷や汗が噴き出し、動悸や息切れに悩まされています。経済力があれば家を出たいですが、心身の不調からまともに働くこともできず、どんどん悪化していくばかりです」
一方、家庭内に精神障害者がいる家族もまた、介護のストレスから悲鳴を上げている。
「漠然とした不安を感じやすい境界性パーソナリティ障害を患っている妻は、今回のコロナ騒動でさらに不安が倍増しています。私がアルコール消毒液を開封しただけで『無駄に使うな!』と激昂したり、死にたいと騒いだりと、世話をするこちらとしてはたまりません」
3児の父にして、数十年もの間境界性パーソナリティ障害の妻と連れ添ってきたという奥田冬彦さん(仮名・50歳)。育児の負担や感染への不安で暴れる妻とともに家に閉じ込められ、本気で離婚を考えるまで追い込まれている。
「高校生の長男、中学生の次男と三男それぞれが別の学校に通っており、休校期間や登校時間も異なるので妻は気が休まらない状態です。その状況が不安に拍車をかけているのか、マスクが買えなかっただけで『この薬局に並んだお前のせいだ』と不満が大爆発。妻との生活はもう地獄です」
コロナ在宅で家庭崩壊
精神病の妻のケアで夫の疲弊が極致に
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