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ビデオ会議は無駄…テレワーク歴20年が教える自宅作業で効率アップの方法

 新型コロナウィルスの影響で多くの企業がテレワークを導入したが、うまくいかずに悩んでいる人も増え始めている。オフィスに出社しているときより時間に余裕があるのに、しっかりと働けないというのだ。

いきなりのテレワークで、思うように仕事が進まず悩んでいないだろうか?

 20年間ライターをしている筆者は、基本的に自宅もしくはコワーキングスペースで1人で作業をしている。原稿を納品すればお金になる仕事なので、スピードをアップさせ、アウトプットの量を増やさないと収入が増えない。もちろん、一定の質を担保しないと仕事はなくなるし、増えていかない。とにかくたくさんお金を稼ぎ、一刻も早くBARに飲みに出たい筆者は、この20年間自分という雑巾を絞り出すように、1人働き方改革を進めてきた。今回は、そんななかで身につけたノウハウの一部を紹介したい。

大事なのは机よりも椅子、ネット回線は最低でも100Mbps以上…

 まずは働く姿勢、つまり、テーブルと椅子が重要になる。ライターとしてデビューした当時、初めてのデスクワークなのに、チープな椅子を使っていたために、肩や腰を痛めてしまった。お金がなかったので、ケチくさく買い換えていったが、結局、最後にはアーロンチェアという高級品を購入。そのおかげで体調が回復し、仕事に集中できるようになった。この椅子は今でも現役で使っている。コワーキングスペースも、アーロンチェアを導入していることころを利用している。

机は高さが合っていればOKだが、椅子は重要。写真はアーロンチェア

 利用するパソコンのスペックと通信回線の速度にも妥協してはいけない。「速いほうがいいよね」というレベルではなく、速くなければアウトプット量が落ちてしまうため速いほうがいいのだ。塵も積もれば山となる。1つの操作で数秒、遅くなるのか速くなるのかで、アウトプット量は左右されてくる。  Officeを起動するのに手間取ったり、数十MBのダウンロードに時間がかかるようなら、環境を見直すことをオススメする。ちなみに、筆者が利用しているネット回線は最大2GbpsのNURO光というサービスだ。  同じ理由で、できればキーボードやマウスといった道具も最高級のものをチョイスしたい。

最低でも100Mbpsくらいの通信速度を確保しておこう。画像はNUROの速度計測画面

時間はあっという間に過ぎていく!ツールよりも大事な自己管理

 次のハードルが朝キチンと起きて、仕事をスタートすること。人によっていろんなルーチンがあるだろうが、まずは椅子に座って画面に向かうこと。「モチベーションが上がったら」なんて言っていると、すぐに午前中は吹き飛んでしまう。  もし、時間を無駄にしてしまったなら、必ずリカバリ策を用意すること。セルフコントロールが習慣化できていないなら、A4用紙に大きく「9時までに椅子に座る!」といった目標を書いて目立つところに貼ってみよう。こういうアナログ的な手法が意外と効果があるのだ。頭の中で「次は頑張ろう」なんて思うのには1円の価値もないので注意すること。  PCに向かったら、「まずSNSやメールを処理する」という人は、そのぶん早めに着席すること。この手の作業を業務時間にカウントしていてはアウトプットを増やすことはできない。  テンションが上がらない場合、やはりホットコーヒーは偉大だ。ドリップしているときの香りからして目が覚める。朝食代わりにするなら、そのコーヒーにMCTオイルとグラスフェッドバターを入れてミキサーで混ぜた「完全無欠コーヒー」もエネルギー補給できてオススメ。

MCTオイルとグラスフェッドバター、コーヒーをミキサーで混ぜた完全無欠コーヒー

 自分でビジネスの進め方を管理するなら、まずはタスクを明確化し、リスト化することが第1歩だ。頭の中で管理するのは避け、外部ツールに記憶と整理をまかせてしまうのだ。逆に、頭の中だけで全タスクが管理できるなんて、すごい天才かもしくは仕事量が少ないかのどちらかだ。  だいたいのタスクを入れるのではNG。すべてのタスクを登録して、頭を空っぽにするのがコツ。タスクを管理するというタスクから、脳を解放してあげるのだ。  その際のタスク管理ツールは何を使ってもいい。手帳でもGoogleカレンダーでも、「Trello」などのタスク管理サービスでもOK。Gmailでも、うまく使えばタスクを管理できる。  あとは、タスクを片っ端から潰していけばいい。細かいタスクなら、結果にコミットするまではデスクと離れてはいけない。きっちり終わらせてから、休憩なり次のタスクに移行するようにしよう。

タスク管理ツールにすべてのタスクを登録し、頭の処理負担を減らそう。画面はWindows 10標準の「ToDo」アプリ

 もちろん集中していると疲労する。しかし、短時間で仕事を終わらせて遊びたいなら、のんびり休憩などしていられない。リラックスの仕方は人それぞれだが、筆者は力を抜いて目をつぶったり、目の周りをマッサージすることが多い。身体が固まっているようなら肩を回したり、その場で立ち上がって10回くらいスクワットする。どれも30秒から1分で仕事に戻ろう。時間を開けてしまうと集中力が途切れ、またトップギアまで持って行くのに30分くらいかかってしまうからだ。
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電話やビデオ会議は時間泥棒
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お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる

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