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新型コロナで破綻寸前の60代独身、乳がん回復も「今年もつかどうか」

大工仕事がゼロに。年齢がネックで仕事も替えられない

コロナ貧困の絶望「コロナによるイベント中止ラッシュで3月は仕事がすべて突然キャンセルとなり、今月もゼロ。今後も仕事が入る見込みはなく、これが半年から1年続くようなら、もう生活保護しかありませんね」  そう嘆くのは、63歳ながらフリーの日雇い大工で生計を立てている大石英二さん(仮名)だ。 「3月は例年ビッグサイトや幕張メッセといった大型イベント設営が多く入る稼ぎどきですが、手帳がどんどん白くなっていきました。もともと東京五輪の影響で4月半ば頃から仕事が減ると聞かされていたこともあり、わずかながら普段はしない貯金をしていたのが唯一の救いです」
コロナ貧困の絶望

自作したスポンジマスクをつける大石さん。「コーヒーフィルターやティッシュでも代用可能です」とできる限りの感染対策をしている

 独身で子供もいない大石さんは現在、6畳一間家賃3万円のアパートで暮らす。もとから収入の波が激しい仕事で、今は貯金を取り崩してギリギリの生活だという。 「ただ、毎年の更新月に1年分を一括で払っているので、家賃の心配はないんです。貯蓄は主に食費に使っています。安い食材を買い込んでなんとか食いつないでいる感じです。年齢的に感染も怖いのですが、マスクの値段が上がっていたときは買えませんでした。だからスポンジやコーヒーフィルターでマスクを自作して、それを使い回していました。心配なのは、来年9月にはアパートの取り壊しが決まっているので引っ越し資金を貯めなきゃいけなくて……なんだか東京で遭難したような気分ですね」  また、63歳で大工という仕事に就いていることに身体的な不安もあるという。 「数年前に職業訓練校に通ってもらった受講手当の20万円も生活費に充てていましたが、それもなくなりました。この年だと新しい仕事に手を出すのも難しいし、コロナで仕事がそもそもなくなっている。僕らのようなフリーの大工は、みんな同じような状況ですよ」  新型コロナウイルスの影響は、じわじわと社会的弱者の暮らしを追い詰めている。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
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