カウンタックは今いくらで買えるのか?アヴェンタドールは値崩れ…
じゃ、もっと古いカウンタックはどうなのか? 流通台数があまりにも少なく個体差も大きいので一概には言えないが、最初期型のLP400だと8000万円くらいではないかとのことでありまする。
とまあこのように、カウンタックは希少で高価な文化財となりましたが、ランボルギーニの業績もうなぎ上り。今年はコロナ禍で1か月半生産が止まったけど、昨年の世界販売台数は8205台で前年比43%増という凄まじい伸び! スーパーカーの女王フェラーリが1万131台でなんとか首位は守ったものの、こちらは前年比9.5%増にとどまり、このままなら逆転の日も近い! という状況です。
その原動力となったのが、ランボルギーニ初のSUVウルスです。昨年売れたランボルギーニのうち、なんと6割がウルス! カウンタック譲りのシザースドアを持つアヴェンタドールはたったの14%! その下のウラカンが26%。もうランボルギーニと言えばSUV! ポルシェも7割近くがSUV(カイエンとマカン)になってるけど、高級スポーツカーメーカーにとってSUVは打ち出の小槌! フェラーリも早くSUVを出さないとヤバイ! というのが、スーパーカー業界の現在なのでございました。
ただ、日本ではまったく状況が異なる。世界中で日本だけは、ウルスがあんまり売れてない。断然人気があるのは、カウンタックの血脈を継ぐアヴェンタドール! モデルごとの国内販売台数は非公開ながら、どうやらアヴェンタドールが一番売れているらしい。そんな国は世界中で日本だけ! 日本のコアなランボルギーニファンは、ウルスやウラカンを「あれはアウディだ」と言って相手にしていない! すげえっ! ちなみにランボルギーニの親会社はアウディです、念のため。
ただ、日本ではアヴェンタドールが売れすぎたため、現在なんと150台以上が中古車市場に流通しておりまする。新車価格は4100万円~でしたが、3000万円を切る個体も出ておりまして、実態としては値崩れ状態。もはや現金で買い取ってくれるところを見つけるのも難しく、多くが委託販売とか。
経済というものは、急激な上昇も低下も、ともにひずみを生んでしまうのですね、しみじみ。
▼Lamborghini カウンタック<中古>2400万円~8000万円
カウンタックにはLP400とか5000QVとかいくつかモデルがありますが、もっとも安いのがランボルギーニ25周年記念モデルの通称アニバーサリー。このアニバーサリーを買った永福ランプは、教習車以外MT車の運転経験がなかった当時の担当Kに運転させました。アクセルを空吹かししたらメチャクチャ怒られたけど、一生の思い出です。カウンタックリバースやりたかったなあ(担当K)
▼Lamborghini ウルス<中古>2800万円~
ウルスはアウディQ7、フォルクスワーゲン・トゥアレグ、ポルシェ・カイエン、ベントレー・ベンテイガの兄弟車。日本ではあまり売れていないみたいですが、港区では月に数回は見かけます。
▼Lamborghini アヴェンタドール<中古>2700万円~
アヴェンタドールはカウンタック同様ガルウイング。20代女子にアンケートをとると「恥ずかしいからイヤだ!」と言いますが、ガルウイングか否かはオジサンには重要なポイントなのです。
▼Lamborghini ウラカン<中古>1800万円~
ウラカンはアウディR8の兄弟車。この4台のなかでウラカンとウルスが「アウディだ」と言われるのは、そういう理由です。アヴェンタドールとの違いを一言で言えば「ガルウイングではない」
【結論!】
ランボルギーニのようなスーパーカーは、希少であるがゆえに値段が下がらなかったのですが、希少でなくなると自動的に下がります。ランボルギーニの業績アップぶりは、さすがに急激すぎるようであります!





―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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