給付金10万円で買える激安中古車の状態は?
それ以下でクルマが欲しければ、個人売買しかないか?
いや、あった!「その日に乗って帰れるお店」と銘打った、最終激安店に突入だ。しかし、その日に乗って帰れるとはこれいかに?
「車検が残っているクルマで、その場で任意保険に加入できる場合のみ、自分で名義変更することを条件に、その日に乗って帰れます」(店員)
す、すげえ。地方ではクルマは生活必需品。クルマがないと生活できないため、自転車でクルマを買いに来て、そのまま自転車を積んで帰る需要も存在するのである。
さらに驚いたのは、このお店はセルフチェックを導入していて、スタッフは一切セールスをしない。自己責任(保証ナシ)で買うクルマを決め、小屋の店員に告げてスピード契約。最短30分で乗って帰れるという、まるで自販機のようなシステムなのだ! このお店の場合、コストを極限まで切り詰めていて、最安で総額9.8万円からの品揃え! さすがにクルマの状態は値段なりだが、「動けばいい」なら文句あるまい。
都市部の人間は、中古車を怖がりすぎる傾向がある。世界に誇る信頼性抜群の国産車は、叩いても死なないゴキブリみたいなもん! 地方じゃ、「なんでもいいから20万円でクルマくれ」と店に電話をし、「えーと、赤いミラでいいですか」と言えば「ああ、それでいい!」と言って買っていく客が一定数存在するのだ。「どれを買えばいいかわからない」「壊れるんじゃないか」なんてビビッってんじゃねーよ!
【結論!】
激安中古車の需要の高まりにより、激安車専門店も多様化しつつあるのを実感! そう言えば途上国に輸出された日本の中古車は、「日本での走行距離はゼロ扱い」だそうだ。日本の中古車はそれだけ箱入りってことッス!
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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