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観光とコロナと共に生きる、石垣島・中山市長の覚悟

観光客には帰宅して3日後に電話をかけるなど徹底した対策

 渡航自粛解除、すなわち観光再開に伴い石垣島ではらこれまで沖縄本島へ検体を送り2日ほどかかっていたPCR検査を島内で即日実施できる検査キットと検知機器を導入し、検査体制を整え6月1日を迎えた。
石垣空港

空港ロビーではサーモグラフィーで体温をチェック

 空港にはサーモグラフィを設置し、降りてくる人は体温を全員チェックできるようにした。さらに、観光客が宿泊するホテルにはおでこに5秒当てると体温が検出される簡易型のカードを配布し、毎日必ずそのカードで検温してもらっているという。  サーモグラフィやホテルでの検温で37.5℃以上が検出されると、すぐに病院に搬送してPCR検査を受けてもらうようにし、「体調不良者が出た場合でもすぐに感染者かどうかを判別し、感染者が出た場合でも最小限で踏み留まれるようにしました」と中山市長は話す。  もしもPCR検査をした上で新型コロナウイルスに感染していると発覚した場合、離島である石垣島での医療体制はどうなっているのだろうか? 「沖縄県立八重山病院が感染症の指定医療機関となっており、新型コロナウイルス対策の病床が3床、結核対策の病床が6床あります」  全部で9床あるうち、現時点(8月2日時点)で6床が埋まってしまっている。そのため、石垣島内での感染拡大を防ぐための対策は徹底している。  まずは、石垣島に観光で訪れ他県への帰宅した人に対し、その3日後には必ず宿泊していたホテルから電話をして発熱をしていないか確認している。 「発熱などの症状が出る2日前から周囲への感染をさせている恐れがあると言われていますので、石垣島を離れて3日経って発症していなければ石垣島で感染が広がっていない、と捉えることができるのではないかと考えています」  さらに、商業施設、飲食店では3密を避けた営業を徹底し、入店時には消毒・検温をするだけでない。 「業種別ガイドラインを参考に各店舗の事情にあわせたものを作成してもらい石垣市がチェックしています。チェックをした上で問題ないと認定した店にはステッカーを貼って観光客の方にわかるようにしました」(中山市長)  ステッカーを貼っている店舗にはコロナ対策費用として3万円が石垣市から支払われたのだそうだ。費用は一度のみ支払われたが、依然長引くコロナ禍に伴い、2回目の給付も検討中だという。
石垣島 バス

石垣島のバスに貼られた感染予防協力団体のステッカー

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観光客は9割減、経済を回さないと成り立たない
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