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『半沢直樹』ばりに上司を告発した不動産社員「取引先もみんなグルだった…」

 取引先などのビジネスパートナーに対し、契約成立や一定の売上高達成の見返りとして金銭を渡すバックマージン。これは「割戻し」という日本独自の商い習慣。厳密には少し意味合いが異なるが、リベートやキックバックと同義語として使われることも多い。  政治家や公務員といった特定の職業に就く者が行うと贈賄罪、収賄罪に触れてしまうが、バックマージン自体が違法なわけではない。例えば、旅行会社やホテルなどの観光宿泊業のようにビジネスモデルに組み込まれている業界もあるからだ。
賄賂

写真はイメージです(以下同じ)

 ただし、業種を問わず社員個人が取引先から金品を受け取ることは多くの企業が禁止している。だが、実際には会社の目を盗んで行われているケースも珍しくない。

上司がバックマージンをもらっているのを知った部下は

「前の職場での話ですが、直属の上司だった課長(当時40代)もやっていました。取引先の工務店から発注の見返りとして金銭を受け取っていたんです」  そう語るのは、元不動産会社社員の橋本洋平さん(仮名・39歳)。仕事終わりの飲みの席でのこと、酔いが回った上司がバックマージンを匂わせる発言をしたという。 「ハッキリと口にしたわけではないですが、この業界で働く人間なら公言しているに等しい内容でした。私はもともと上司との折り合いが悪く、参加を強要される飲みの席でもいつも延々とダメ出し。いい加減嫌気が差していたため、上司の弱みになる格好のネタを掴んだと思いました」  といっても脅すつもりはなく、会社に報告しようと考えていた。そこで勤務先の営業所のトップである営業所長にそのことを話したそうだ。 「所長は私が上司から叱責されていると間に入ってくれたり、配属間もないころから何かと気にかけてくれる方でした。この人なら信頼できると思って上司が口にした内容をありのままに伝えたんです」  営業所長は橋本さんに「よく話してくれたな」と言い、後のことはすべて任せたとか。ところが、いつまで経っても上司が会社から処分を受けることはなく、それどころか以前にも増してキツく接してくるようになったのだ。
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まるで半沢直樹…味方だと思っていた営業所長は?
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