ライフ

ギャンブラーのスイッチに“勝負時の一服”が有用だと思う話

―[負け犬の遠吠え]―
ギャンブル狂で無職。なのに、借金総額は500万円以上。 それでも働きたくない。働かずに得たカネで、借金を全部返したい……。 「マニラのカジノで破滅」したnoteで有名になったTwitter上の有名人「犬」が、夢が終わった後も続いてしまう人生のなかで、力なく吠え続ける当連載。  今回は、10月にまた値段が上がってしまうタバコとギャンブルについてです。
ギャンブル犬

犬のTwitterプロフィール

=====

今の20代はもしかしたら最後のタバコ休憩の時代

 まだ時代の看板が平成だった頃、僕らはパチンコ屋でも喫茶店でも居酒屋でも、繁華街の路地裏やバイト先のキッチンでも、どこでも許されていた。追いつけなくなるようなスピードでモラルと科学が発達し、ジワジワと淘汰されていく、この冷たくも新しい令和の世界で、果たしていつまで生き残れるのだろうか。  僕が愛喫しているタバコは、初めて買った時から覚えているだけで60円値上がりしている。ギャンブルに弱い僕にとって、1年か2年に一度ある10円20円の値上がりは誤差の範囲でしかなく、値上がりしたところで生活が圧迫されている実感がない。パチンコ玉なら3玉、スロットのメダルなら1枚、競馬なら直前にオッズがズレればそのくらいの金額は変わる。パチンコ屋さんで玉やメダルが床に落ちててもそうそう拾わない。  毎日一箱買ってても1ヶ月で300円程度しか変わらないし、Netflixの方が高い。毎年値上がりの報道を見るたびに、 「そんなにイジめるならいっそ禁止にしてくれ」  とさえ思うが、実際のところ、タバコの値上がりを実感するスピードは地球温暖化を肌に感じるくらいに遅いのだ。
喫煙所

※写真はイメージです

 初めて紙巻きタバコを自分で買ったのは20歳の時だった。今も当時も銘柄は「マールボロ」の赤。コンビニで「赤マル」と言えば大体通じるベーシックな種類だ。タバコ屋さんに行けば大体置いてあるのがいい。タバコ売り場がどんどん減っていく昨今、喫煙者はタバコを持っていない時、砂漠の中でオアシスを求めるように街を歩く。せっかく群生している木々を見つけたのに肝心の水源がなかった時の絶望感を思うと、珍しいタバコを好んで買うのは勇気がいる。  紙巻きタバコを始めたきっかけは、初めて就職したキャバクラでタバコ休憩が許されていたからで、立ちっぱなしが辛くてサボるために買った。基本的にジッと突っ立っているだけの黒服がタバコを吸う時は、客から見えないところでなければならず、交代までトイレに行くのは許されなかったが、なぜかタバコは1時間に一本まで吸っていいルールだった。反骨精神も特に持たなかった僕は、 「何でタバコはいいんだよ、あいつらだけ不公平だ」とは思わず「これは休憩するためにはタバコを吸ってないと損だな」と思っていた。  客のタバコを買いにお使いに行かされる時も、1,000円手渡されて「お前の分も買ってええぞ」と言われることが多かったため、吸っていなければ元気よく「ありがとうございます!」と答え、先輩のタバコを買ってくる。これにも損失を感じた。僕の「ありがとうございます!」は僕だけのものだ。  かくして僕はタバコを買い始める。当時から1日一箱、20本程度を吸っていた。起床時と就業前、就業中は1時間に一本。そして各食後と帰り道、就寝前。これで大体20本吸いきらないくらいだった。
次のページ
ギャンブルとタバコ
1
2
3
Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事