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<ネタバレ>『鬼滅の刃・無限列車編』の煉獄杏寿郎が炭治郎を守ったワケ

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第226回 炎 劇場版として「無限列車編」が公開された『鬼滅の刃』。公開10日で興行収入100億円を記録し、本編最終回が掲載された今年5月以上の話題になっています。  無限列車編では、鬼殺隊のリーダー格である「柱」の一人、煉獄杏寿郎に焦点が当てられています。杏寿郎は自分の命を犠牲にして、猗窩座という強力な鬼から主人公の炭治郎たちを守ります。  彼はなぜ自分の命を犠牲にしてまで、炭治郎たちを守ったのか。人は誰かに心を揺さぶられることで、決断や行動ができるようになります。杏寿郎が影響を受けたのは、彼の母親の煉獄瑠火です。  瑠火は杏寿郎が幼い頃に亡くなっています。自分の死期が近いことを知る彼女は杏寿郎を呼び出し、「なぜ自分が人よりも強く生まれたのかわかるか?」と問いかけました。まだ幼い杏寿郎が「わからない」と答えると、瑠火は「弱き人を助けるためだ」と教えました。  このやりとりがきっかけで、杏寿郎は誰かを助けるために生きるようになりました。だからこそ杏寿郎は剣を振るい、鬼殺隊の中でも自分よりも若い炭治郎たちを守ろうとしたのです。  この時の杏寿郎の心情は「お手本」です。母親に「弱き人を助けろ」と教わって、その通りに行動する。このように誰かの言動に自分を重ねると、それが決断力や行動力の源になります。  杏寿郎は瑠火の言葉を遺言として受け止めています。親しかった人の死は悲しみをもたらし、呪縛になることもあります。しかし、死にゆく者が思いを託し、遺された者がその思いを受け継ぐと、そのやりとりがとても強い原動力になります。こうした原動力がなければ、自分の命を犠牲にする選択はできません。  私たちの決断や行動は、何を覚えているか、何を思い出すかで決まります。そして、思い出すヒントになるのは、他人の言動です。誰かの言動を見聞きして、「そういえば自分にも似たようなことがあった」と思い出すことは珍しくありません。杏寿郎もこれと同じ体験をしています。  杏寿郎が対峙した猗窩座という鬼は「強さ」にこだわりを持っています。そして、自分が強者と認めた杏寿郎に鬼になることを促します。鬼になれば、負傷もすぐに回復し、老いによって強さが失われることもないからです。  この時、猗窩座は杏寿郎に「お前は選ばれし強き者なのだ」と呼びかけます。杏寿郎はこの言葉を聞いて、幼い頃に交わした瑠火とのやりとりを思い出します。そして、猗窩座を道連れにしようとします。
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言葉がきっかけで物語が動く
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