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50代に時給5000円の求人も。都会の会社員、“地方企業でリモート副業”が人気

実際に求められるスキル

副業解禁!

登録者は毎週平日に定例Web会議を1~2時間程度行い、平均で週8時間程度の副業を行っている。案件もリモートワークが多い

 では、実際にどのようなスキルが求められるのか。 「副業求人のなかでももっともニーズがあるのが、業務改善の領域ですね。ECを強化したい、ウェブ経由で集客したい、ITツールで手作業の業務を自動化したい……という内容です。  これらは、やったことがない人には難しそうに見えますが、経験のある人にとっては難易度が低いもの。特に大企業で働いている人の中には、現場の生産性を上げるための組織化や業務マニュアル作成をしている人も多く、ニーズが高いんです」

副業を地方移住のきっかけに使う人も

 また、昨今のコロナ禍をきっかけに地方への移住を考える人も増えている。そんな人にとっても、副業が移住の足掛かりになりうる。 「定住者でもなく、観光客でもない、その地域に関わっている人口を『関係人口』と呼びます。これは昨今、地域との新たな関わり方のモデルとして注目されているのですが、地方企業での副業はまさにこれ。いきなり移住するのはハードルが高いですが、実際に地元の企業の一員として働くリモート副業を通して、地域社会との密な関係を築くことができるはずです」  そう語る猪尾氏自身、’18年からはJOINSに加えて長野県白馬村の地元企業でも兼業し、都心との二拠点居住を行っている。 「実際に地方の企業に関わり、いろんな施策を提案・実施したのですが、『一番効果があったのは何ですか?』と聞くと、『会社にSlackとZoomを取り入れてくれたことだ』と言われました(笑)。そういったニーズがまだまだ地方の企業にはあるわけです」  自分が当たり前と思っていた業務も副業人材として大いに喜ばれる可能性がある。そんなキャリアの好循環が地方には存在するのだ。
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地方企業の「副業人材」求人例
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