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『鬼滅の刃』栗花落カナヲの可愛いだけじゃない魅力とは?

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第227回 蝶 映画が大ヒットしている『鬼滅の刃』に、栗花落カナヲというキャラクターがいます。先日発表された第2回人気投票では全体で10位、女性陣では姉貴分の胡蝶しのぶに次いで2位になりました。  カナヲはもともと自分で考えることを放棄していました。迷った時にどうするかを決める手段はコイントスです。たとえば炭治郎に縁側で話しかけられた際、彼女は「表が出たら話さない、裏が出たら話す」と決めて銅貨を投げています。  ところが物語の途中から、彼女は自分の主張を表に出すようになります。それが遊郭編の冒頭、一緒に暮らしている「アオイ」と「なほ」が音柱の宇髄天元に連れて行かれそうになる場面です。この時、彼女は言葉にはしないものの、宇髄に担がれたアオイとなほを掴んで引き止めました。

カナヲの変化とは?

 カナヲはなぜ自分で判断して行動するようになったのか。人は誰かに心を揺さぶられることで、決断や行動ができるようになります。彼女が影響を受けたのは、主人公の炭治郎です。  炭治郎は縁側でカナヲに話しかけた際、「なんで自分で決めないの?」と尋ねました。彼女が「どうでもいいから」と答えると、炭治郎は「この世にどうでもいいことなんてないと思うよ」と返しました。そして、「カナヲは心の声が小さいんだ」と考えて、「表が出たら自分の心の声をよく聞くこと」と決めて、彼女から借りた銅貨を投げました。  炭治郎のコイントスの結果は表でした。「なんで表を出せたの?」とカナヲが驚いて尋ねると、炭治郎は「表が出るまで何度でも投げ続けようと思っていた」と答えます。このやりとりにカナヲは心を揺さぶられ、炭治郎から受け取った銅貨を胸元で握り締めます。  アオイとなほが宇髄に連れ去られそうになった時、カナヲは「心のままに」という炭治郎の言葉を思い出し、宇髄を引き止めます。この時の彼女の心情は「お手本」です。人は誰かの言葉や行動に自分を重ねることで、決断や行動ができるようになるのです。

人は理屈ではなく心で動く

 人物の影響を受ける上で決め手になるものがあります。それは「相手の表情」です。「心のままに」という言葉が浮かんで来た時、カナヲは炭治郎の微笑みを思い出していました。  炭治郎の言葉と表情を思い出す直前まで、彼女の頭には「任務」「命令」「上官」「銅貨」「柱」「アオイ」「なほ」「しのぶ」という言葉が渦巻いていました。この時はただ焦るばかりで、自分がどうするかを決められずにいました。  ただ言葉が浮かんでいる時は悩んで行動できず、炭治郎の顔が浮かんだ時に行動できるようになる。この違いは「心」というものが単なる観念の産物ではなく、人との結びつきによるものだということ、そしてその影響を象徴するのが相手の表情であることを物語っています。
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顔が浮かぶということ
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