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貧乏だったローランド様が成功できたワケ

影響はアレンジできる

「人物の影響」で大切なのはアレンジです。ローランドは「女に振り回されることだ」という父親の話を聞いて、「それくらいの余裕を持てということだ」と自分なりの解釈を加えています。ただ「そうなのか」と思って、言いなりになるだけでは「人物の影響」とは言えません。影響を自覚した上で、「言いなり」ではなく「自分なり」になることが大切なのです。  ローランドが父親の言葉を自分なりに解釈するようになったのは、大人になってからでした。中学生が「男の幸せ」について答えを出すのは困難です。しかし、心を揺さぶられた言葉はいつまでも胸に残り、年単位の時間をかけて自分なりの答えを形作っていきます。  彼がパン一つで暮らすような日々が続いても挫折しなかったのは、こうした人物の影響があったからこそです。容赦ない現実に対抗するには、人との結びつきが作り出す心情を支えにするしかありません。

理屈より影響

 私たちは「こうすればうまくいく」という理屈を理由に行動しようとしがちです。しかし、実際に始める前に頭で考えた理屈ですんなりいくほど、現実は甘くありません。「これはイケるぞ」というアイディアは大切ですが、それ以上に、そのアイディアが現実化するまで粘り強く行動するために「人物の影響」が大切なのです。  その人がどんな一生を送ることになるのか。その核になる影響は多感な高校時代や中学時代、あるいは小学校時代まで遡ることができます。特に仕事に対する考え方は、父親から強い影響を受けます。ローランドの体験はこのことを物語っています。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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