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『鬼滅の刃』鬼舞辻無惨と童磨だけが本当の鬼である理由

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第229回
鬼滅の刃

本当の鬼とは? <アニメ『鬼滅の刃』(第1話~第26話)はdTVで配信中>©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 映画が大ヒットしている『鬼滅の刃』では、キャラクターの「戦う理由」が詳しく描かれています。主人公の炭治郎は家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹も鬼にされました。だからこそ、その元凶となった鬼舞辻無惨を倒そうとします。  また、無限列車編で活躍する煉獄杏寿郎は幼い頃に、病床に臥した母親から、「あなたが強き者に生まれたのは、弱き人を助けるためだ」と教わりました。だからこそ、彼は弱き人を虐げる鬼に対して剣を振るいます。  炭治郎や杏寿郎のように、誰かに心を揺さぶられると、人は決断や行動ができるようになります。それが人物の影響です。これは主人公側だけでなく、敵役の鬼たちにも当てはまります。

獪岳と黒死牟の共通点

 たとえば我妻善逸のライバルになる「獪岳」という鬼は、もともと鬼殺隊の隊士でした。しかし、彼は師匠が自分と善逸を同格に扱うことに憤りを感じていました。そうした経緯から、より大きな力を手に入れるために、黒死牟という鬼の誘いに応じて自分も鬼になりました。  また、その黒死牟という鬼ももともとは鬼殺隊の隊士でした。しかし、彼は双子の弟である継国縁壱の剣の才能に嫉妬していました。そして、縁壱よりも強くなるために無惨の誘いに応じて鬼になりました。「強さを求めて鬼狩りの立場から鬼になる」という点で、獪岳と黒死牟が共通しているのはとてもユニークです。

「誰か」の影響を受けている

 このように『鬼滅の刃』では敵も味方も、決断や行動の理由が「何か」ではなく「誰か」になっています。この構造があるからこそ、主人公の炭治郎が「人を殺したことは許さない」と討伐しつつも、鬼にならざるを得なかった境遇に同情し、その同情によって鬼たちが死の間際に人間性を取り戻して救われていく描写が成り立ちます。そして、これが物語の魅力の一つになっています。  ところが、そんな『鬼滅の刃』にも、そうした同情の余地がない、救いようのない悪役がいます。それが鬼舞辻無惨と童磨です。この二人は行動の理由が、「誰か」ではなく「何か」になっています。
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無惨と童磨の共通点
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★アニメ『鬼滅の刃』(第1話~第26話)はdTVで配信中

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