40代で結婚できない4つの壁。ナイナイ岡村の奇跡は起きるのか?
独身芸人の会「アローン会」の一員で中年シングル男性のアイコン的存在でもあったナインティナイン・岡村隆史(50歳)の結婚報道は、世間に衝撃をもたらした。だが、「勇気をもらった」などの声が上がる一方で、アラフォー男性の婚活事情は暗く厳しいイバラの道と言っても過言ではない。婚活現場の声を集めた。
ナイナイ岡村は一回り年下の美女との華麗な結婚を決めたが、これが一般人には難しい偉業であったことはさまざまなデータが示している。日本の50歳以下男性の生涯未婚率の’20年度予測は約26.7%(参考/国立社会保障・人口問題研究所)で、約4分の1の男性が初婚を経験していないことになる。
また、ニッセイ基礎研究所は’15年の数字を基にして、向こう10年での男性1人あたりの年代別婚姻発生確率が20代、30代はそれぞれ40%なのに対して、40代の結婚確率は10%にしかならないという残酷な数字を出している(2017年婚姻届における初婚男女の年齢組み合わせランキング(4)-なぜ結婚希望が叶わないのか-40代男性編/妻の年齢ゾーン別分布状況 天野 馨南子 2020年01月29日)。
アラフォーの婚活は実に厳しいのが現実だ。東京・恵比寿と兵庫・高砂にある結婚相談所「結婚物語。」のカリスマ仲人T氏は語る。
「結婚相談所のボリュームゾーンは男性が40代以上、女性が35~45歳なのですが、成婚しやすい年齢は男女ともに30代前半。40代の登録者数は男女ともに多いにもかかわらず、マッチングすらしない。40代男性が同世代の女性を求めていないことが問題なんですね」
この問題のネックには、40代で婚活を始める男性が「子供を望む」ことにある。T氏が続ける。
「アラフォーから婚活を始める男性は、『結婚=子供』と考えるため、高齢出産手前の36歳までの女性を希望する傾向にあります。しかし、女性も子供が大学を卒業するまでのことを考えれば、40歳の男性よりも1歳でも年下の男性と結婚したい。
また、結婚に焦りだす年齢は男性が40代が目前に迫る38歳くらいからですが、女性は25~35歳。ここですでに10歳の年齢ギャップがあり、出遅れた男性の婚活は大変厳しいのです」
都内の不動産会社で働く松井将人さん(仮名・40歳・年収900万円)は、’19年からマッチングアプリで婚活を始め、今年9月に結婚相談所に入会した。だが、「30代から始めていればよかった」と、遅きに失したと感じている。
「最後に彼女がいたのは28歳で、その後は仕事が忙しすぎて恋愛をする時間が全然なかったんです。ようやく連休が取れるようになった2年前から子供が欲しくなり、婚活を始めました。相手は30~36歳ぐらいを希望しているのですが、アプリではほとんどマッチングしませんでした。
なんとか出会えた30代中盤の女性2人も、こっちが必死でLINEで会話をつないでも、向こうは返事だけ。1か月連絡を取り続けてやっと食事に行ったけれど、どちらもその後、お礼の連絡すらなし。『この人、何を考えてんだろう』と思って、それっきりになってしまいました」
50歳以下男性の約4分の1が初婚を経験していない
40代男性が30代女性から選ばれない理由は「子育て」
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