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忘年会で猛烈な胃腸炎、実働時間増もボーナスカット…人々の悲惨な年末年始

リモートワークで実働時間増

 続いての悲惨話を紹介する。杉山幸助さん(34歳・仮名)の勤める企業は、企業のリサーチやプロモーションを請け負うIT系の広告会社。今年はリモートワークで、社員同士が顔を合わせる機会が減ったという。 「なんだか働いた実感がいつもよりも乏しい感じなのですが、リモートワークって結局、気づくと働いてしまうので、実労働時間は増えました。おかげで、会社からは残業手当が出せないので、タイムカードの時間を調整するように言われました」

なのにボーナスカット!

リモートワーク リモートワークでの労働時間は、どこまでが実労働と考えるのかは難しい。忙しさに反して、杉山さんの勤務している企業では、年末のボーナスカットが告示されたという。 「どうやら会社の事業自体の業績もよくないため、ここにきてボーナスカットって言うんです。さらに、僕は既婚者で2歳になる子どももいるのですが、今後は奥さんや子どもの扶養手当もなしにする方向だそうで…。これから出産予定の同僚は、出産祝い金も減額されると言っていたので、まだそれよりはましだったなと思っています」  このように、「今年はまさにないないづくしの冬になりそう」という杉山さん。いつものように前向きになれないという。 「会社が、今いるビルから引っ越すかもしれないというんです。スモールオフィスを目指すとか。周りには転職活動を始めているやつもいて、心理的な不安は尽きないですね」  コロナ禍で初めて迎える年末年始。身も心も、元気で過ごせるよう気を付けていきたいものだ。<取材・文/池守りぜね>
出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration
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