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「ここで働けますか?」工事現場に自らを売り込みに来た在留外国人のガッツ

キリギリススキル

 芯のない僕の最近の日雇い仕事と言えば、工事現場の作業員、警備員。他には知り合いの会社のコピー機の番人や書類整理などをしている。このご時世、仕事を探すのも難しい世の中でありがたい事だ。 「簡単なアルバイトの仕事をもらう能力」は、キリギリスとしてのらりくらりとやっていくのにかなり重要なスキルになってくる。求人に存在しない仕事のことだ。  貨幣価値という発明から何世紀も経った。人間は金を稼ぐために社会がよりよくなるものを作り、仕組みを作り、誰でもできるようにし、人にやらせ、雇用が生まれた。最初は小さかった組織もどんどんと支店を作ったり売り場を作ったりして人が必要になり、面接をし、また人を雇った。僕の現在の仕事とは、その末端の末端だ。

なんもしない人ではなくしょうもないことをなんでもする人

 UberEatsがなぜこれほどまでにたくさんの人に利用されているかというと、数百円払ってでも店に商品を取りに行くパシリが欲しいからだ。これも末端。大きな企業が人を雇う理由と違いはない。では例えば、1万枚の書類をコピーしなければならない人がいるとする。ちゃんとした会社に入っていい給料をもらえる。それなのにこんなに頭を使わない単純作業をするのが馬鹿馬鹿しいと思っているに違いない。僕はそんな知り合いがいたら、 「ゲヘヘ、僕が1,000円で代わりにコピーするでゲスよ……」 と声をかけるのだ。個人事業主のレシートの整理も、打ち出しのアルバイトも、引っ越しの手伝いも、全部そうだ。僕は自分の周りにいる人たちの中で「UberMe」として、単純な労働力を売っている。家電を運んだり、業者に頼むと高くなることをどんどん安く引き受け、リピーターがつき、紹介の枝で食っている。  
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自由とは
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フィリピンのカジノで1万円が700万円になった経験からカジノにドはまり。その後仕事を辞めて、全財産をかけてカジノに乗り込んだが、そこで大負け。全財産を失い借金まみれに。その後は職を転々としつつ、総額500万円にもなる借金を返す日々。Twitter、noteでカジノですべてを失った経験や、日々のギャンブル遊びについて情報を発信している。 Twitter→@slave_of_girls note→ギャンブル依存症 Youtube→賭博狂の詩

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