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コロナ収束後も飲み会は必要? 参考にできる菅首相スタイル

 菅氏は体質的にアルコールを受け付けないので、飲み会ではノンアルコール飲料しか飲まないようです。こういうスタイルだと利点もあります。一般論として、アルコールを飲むと人は気持ちが大きくなり、思わず秘密を話してしまうことがあります。自分にとって都合が悪い秘密は9割以上、本人が洩らしてしまいます。酩酊していると、何を話したかを忘れてしまうこともあります。しかし、同席していた素面の人は、話の内容をきちんと記憶しています。菅氏のスタイルで、たくさんの人と飲食を共にすると機微に触れる情報が自然と大量に蓄積されていきます。  人間は信頼関係が深まってくると、自然と一緒に食事をするようになります。職場でいつも顔を突き合わせている人でも、嫌な感じがする人との食事は極力避けたいと思います。政治家の場合、嫌いな人であっても、自分にとって利用できるとなれば、積極的に付き合います。そのときに、信頼すれば食事をするようになるという考え方を逆用し、食事を一緒にすることによって信頼関係を構築しようとします。あざとく見えるかもしれませんが、この方法は意外とうまくいきます。  あなたの場合、将来をどう考えるかによって、対応が異なってきます。上司や同僚から「あいつは協調性がない」というレッテルを貼られても構わないと腹を括っているならば、飲み会はすべて断ればいいと思います。私があなたの立場ならば、飲みニケーションについて、周囲と折り合いをつけます。飲みに誘われたら、3回のうち1回は応じます。そこで、酩酊しない程度に酒を飲んで、周囲から警戒されないようにします。そのほうが自分にかかるストレスを少なくすることができると思います。 ★今週の教訓……菅首相スタイルなら、情報を蓄積できます
’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数

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