1台のクルマがくれた奇跡に感謝。初代インプレッサWRXへの愛を叫ぶ!
およそ普通の人には理解しがたい世界でありますが、クルマ大好きな人間からすれば、今回登場するマリオ高野さんのように、1台のクルマに愛もカネも注ぎ込めるカーマニア人生は、もう敵わないの一言です。マリオさんにとって愛車は家族であり、恋人であり、若いころから苦楽をともにしてきた、かけがえのない友でもあるのです、土下座。

MARIO TAKANO
永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

永福:マリオよ。駐車場の文鎮と化していたお前の初代インプレッサWRXが、またまた復活したのだな。
マリオ:はっ。27年前に新車で購入して以来、通算3度目の不動状態が4年間続いておりましたが、コロナ自粛をきっかけに、まず車内のゴミを片付け、その勢いでハゲハゲ状態のボディを全塗装したところ、車検も意外と簡単に取れそうだと判断してオイル漏れなどの各部修理を行い、サスペンションも交換して、走行21万㎞にして新車に近い状態に戻りました!

トランクにはゴミ屋敷の名残りがありますが、復活した初代インプレッサWRXは軽く流しているだけで最高。もうスピードを出す必要も悪路を走る必要もありません。普通に動くだけでいいのです!
永福:いくらかかったのか?
マリオ:約160万円であります。
永福:それはスゴい。何がスゴいって、ダメ人間のお前がそんな大金を貯金できたことがスゴい。
マリオ:一部はクレジットカード払いであります!
永福:カードが作れたこと自体がスゴいではないか。
マリオ:数年前、久しぶりにカードを手にした時は、勝利に酔いしれました。ETCもパーソナルカードからクレジットカードにグレードアップし、その便利さに身悶えしました。
永福:ETCパーソナルカードは不便なのか?
マリオ:使える金額に制限があるのであります。
永福:まあいい。とにかく27年間所有する愛車を復活させることができたのだからな。オレは50台もクルマを乗り継いでおるから、お前のように1台のクルマを長く愛し続けるカーマニア人生をうらやましく思うぞ。