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明暗わかれる欧州のワクチン事情。不正接種問題や再びロックダウンも

イタリアでは不正接種が横行

 西側に目を向けると、大勢の死者が出たイタリアでは、ワクチン接種でも問題が起きているようだ。 「イタリアでは若年層の『不正接種』が問題になって、首相が記者会見で『60代未満の接種をやめろ』と呼びかけるハメになりました。医療関係者が近親者に接種させていたことで、警察が捜査を開始したんです。なかには若年層を『医療ボランティア』だと偽っていた例もあるようです」(イタリア人・30代・男性)  こうしたトラブルで接種が滞れば、せっかく確保できたワクチンも水の泡となってしまう。

フランスはワクチン接種に否定的!?

 また、フランスでは日本と同じような配布の計画に問題があったという。 「フランスは他の国に比べて接種に否定的な人も多かったようです。ただ、それを差し引いても、政府の配布計画に問題があったことは否めません。計画の準備も遅かったし、流通もうまくいっていません。いくらワクチンがあっても、届かないんじゃ意味ないでしょう」(フランス人・40代・男性)  はたして、日本は欧州の失敗/成功例から学ぶことができるのか?「他山の石」とせずにいてほしいものだ。 <取材・文/林 泰人>
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
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