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ワタナベマホト、へずまりゅう…YouTuber炎上の歴史を振り返る

炎上と紙一重の業界

迷惑系YouTuber

迷惑系YouTuberのへずまりゅうから挑戦状を受け、実際にスパーリングをした朝倉未来。勝負は一瞬で……(朝倉未来のYoutubeチャンネルより)

「YouTuberとかやったらいいんじゃないですか。ほらライターなんだからいろいろネタがあるでしょう」  昨今、そんな無責任なアドバイスをもらうことがよくある。だがそれは売れない漫画家に「『サザエさん』みたいなのを書けば売れますよ」といってるくらいに意味がない。  今や芸能人もテレビ業界の先行きに不安を感じて参入するYouTube。しかし、炎上と紙一重のこの業界では、さまざまなトラブルが起きているのも事実である。話題は元欅坂46で女優の今泉佑唯と結婚を発表したばかりの元・YouTuber「ワタナベマホト」こと渡辺摩萌峡容疑者が児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)容疑で警視庁少年育成課に逮捕された話題もその一つだ。  犯行の内容は、いわば「ファンを食った」というもの。ファンの当時15歳の女子高生に、わいせつな画像を自撮りさせて送らせたというものだ。以前はチャンネル登録者数260万人を越えていた元・ワタナベマホトだが今年1月に事件が発覚したことで、チャンネルは消滅し所属事務所との契約も解除されてしまった。元・ワタナベマホトは2019年にも当時同居していた女性に暴行を加えた容疑で逮捕されており、もはや復活は絶望的といえる。

モラルが崩壊した迷惑系YouTuberが跋扈

 YouTuberは近年、子供がなりたい職業の上位にランクインするなど、新興の活気溢れる業界であるが、その反面で問題も絶えない。中でも近年、負の側面の存在感を示しているのが迷惑系YouTuberである。昨年話題を攫った迷惑系YouTuber、へずまりゅうは一般人や商店で罵声を浴びせたり、ほかの著名YouTuberにつきまとい行為を配信するなどしていた。  へずまは昨年のコロナ禍で、全国各地を移動しながらノーマスクで徘徊。SNSで行き先を知らせ集まった人々とマスク無しで接触した結果、実際にウイルスに感染し無関係の人々にも感染を拡大させ、村岡嗣政山口県知事が記者会見で「何てことしてくれるんだ」と、ほぼ名指しで怒りを露わにする騒動を起こした。  その後、へずまは愛知県警に同県内のスーパーで会計前の魚の切り身を食べ空容器を持って会計する動画を投稿したことなどで窃盗容疑で逮捕。その後、度重なる逮捕を得て引退を表明し地元の山口県に戻ったが、地元の高校生らに「へずまを探せ」と盗撮されたり、スーパーで働く動画が別のYouTuberによって公開されるなど因果応報を絵に描いたような転落ぶりを晒している。  そして7月19日、愛知県内のスーパーで起こした窃盗容疑の論告求刑があり、検察側は懲役1年6月を求刑。弁護側は懲役1年、保護観察付き執行猶予5年が相当だと主張した。保護観察付きの執行猶予5年とは「5年の間、法に触れるような迷惑行為はできない、させない」ことを意味している。  逮捕に至る事例は決して多くはないが迷惑系YouTuberに限らず、飼っている猫を虐待しているかのように見える動画を配信し炎上した、大食いYouTuberの木下ゆうかや、岩手県の全日空機雫石衝突事故の墜落現場にある「慰霊の森」を心霊スポットとして揶揄する動画で謝罪に追い込まれたはじめしゃちょーなど、有名無名を問わずモラルの崩壊したYouTuberは後を絶たない。
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炎上の影に支援者の存在
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ルポライター。1975年岡山県に生まれる。県立金川高等学校を卒業後、上京。立正大学文学部史学科卒業。東京大学情報学環教育部修了。ルポライターとして様々な媒体に寄稿。著書に『コミックばかり読まないで』『これでいいのか岡山』

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