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岸田内閣が既に「短命政権」と囁かれている理由/倉山満

当選翌日に死に体の岸田総理

 政治は、政局・選挙・政策のすべてを総合しないと理解できない。その中で最も難しいのは、政策の優先順位だ。前菅義偉内閣は、皇室・外交・経済・規制改革とすべてにおいて堅実に成果を出していたが、そのすべてをコロナが吹っ飛ばした。菅首相も政権末期にようやく尾身茂と分科会を切ろうとしたらしいが、果たせなかった。
岸田文雄 公式サイト

(画像:岸田文雄 公式サイトより)

「岸田文雄自民党総裁は、当選翌日にレームダックとなった」と述べてきたが、景気は順調に(?)悪化している。株安・円安・国債安のトリプル安に、原油価格の高騰。岸田首相は総選挙の日を早めると決めたが、第六波が来て感染者が拡大する前に終わらせてしまおうとの魂胆が見え見えだ。 【参考記事】⇛総裁当選翌日から既に死に体の岸田政権/倉山満の政局速報  確かに、自民党には不動の守護神がいる。枝野幸男と立憲民主党だ。自民党がどんなに失政を行おうが、枝野立民内閣を作ろうなどと考える日本人はいない。そして政界の常識では、「自民党が何十議席を減らすか」「減らし方で岸田内閣の寿命が決まる」「とってかわる自民党の実力者は誰か」だけが関心事だ。そして既に、「岸田内閣は、長くて来年の参議院選挙まで」とすら囁かれている。あるいは選挙目当てで自民党が、直前に総裁の首を挿げ替えるか?  なぜ、こうなるのか?

なぜ岸田内閣は既に短命政権と囁かれているのか

 尾身茂以下分科会・医師会・厚労省は、「新型コロナウイルスの感染者をゼロになるまで警戒せよ」と日本国民全員にマスク・ワクチン・経済の自粛を迫る。連中の言う通りにすれば、どうなるか。野党が「感染者対策がなっていない!」「経済が落ち込んでいるぞ!」と、絶対に両立できない二つの要求を突きつける。これをマスコミが騒ぎ立てれば、支持率を下げるなど赤子の手をひねるより、たやすい。  岸田首相は就任会見で、「分科会を科学者として尊重する。第二分科会は業界団体の代表を集める」などと言い出した。これでは第二分科会は、分科会の二軍であり、陳情団体にすぎなくなるではないか。岸田内閣の命脈、心もとない……。  だが、せっかく首相になったのだ。岸田総理には国民の為の政治を行ってほしい。では、何をすべきか?

今、岸田首相がすべきこと

 尾身茂と尾﨑治夫の逮捕だ!  大げさな、何を根拠に、などと考えた者は、政治のイロハを知らぬ未熟児だ。尾身や尾﨑は「補助金詐欺」の疑惑をかけられている。連中は、この「フォーエバーコロナ」の状況で、巨億の富を手にした。連中は「今すぐ命を救ってください」と渡された国民の金を使わず、貯めこんでいた。疑惑を追及され、尾身はインスタライブで「どうするかは政府が決めるべき」と開き直った。尾﨑東京都医師会会長は、「使われていない金は返す」と取材に答えている。  お前ら、社会を舐めているのか?  もう2年、分科会も医師会も厚労省も、国民の自由を奪うのに、超法規的措置を繰り返した。法を犯すもの相手に罪刑法定主義など不要。現代政治でも、政敵を葬り去るのに司直を利用した総理大臣は何人もいる。それが政治だ。
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国民の前に尾身や尾﨑がどんな人間かを明らかにするべきだ
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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