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ひろゆきが「沖縄5歳女児引き渡し」で改めて考えた里親制度の功罪

里親制度のシステム自体の問題ではない

親子

※写真はイメージです

 しかし、生みの親が里子の生活している場所に定期的に訪れて里親を交えて話をする期間をつくるなどの方法はあったのではないでしょうか。  つまり、問題は里親制度のシステムではなく、児童相談所への予算が少なく、丁寧な個別対応が難しい人的不足など別の部分にある気がするのです。  里親側は差し止めを請求する裁判を起こしましたが、即日却下。控訴中ということですが、法的には実母が里親を解除したら当然の権利ということで、里親側が不利な状況のようです。

子どもが正しい選択をするのは難しい

 もちろん長期的には実母の元に戻るという選択もいいと思うのですが、「その戻し方はどうなの?」という部分を裁判所に判断してもらいたいものです。  また、里子の意見を尊重することが必ずしも正しいとは、僕は思いません。  虐待されている子どもが親を庇うように、比較対象のない子どもは正しい選択をすることが難しいからです。だからこそ、大人は自分のためでなく、子どものためを思い、より良い環境を選択してあげるのがいい。
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子どもは親だけでなく国の財産
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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