更新日:2022年09月02日 12:25
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「中山巧者」「函館巧者」…特定の競馬場やコースに強い馬が生まれる理由

さまざまな理由で影響する「回り」の巧拙

<理由3>回りの得意不得意  中央競馬全10場のうち東京、新潟、中京が左回り、残りの7場が右回りで行われます。馬は本来左回りという説があり、左回りは苦にしないという話もありますが、どういうわけか、右回りだけで走る馬、左回りだけで走る馬というのが存在します。左回りのコースがいずれも直線が長いコースなので、前述の「コース形態による得意不得意」に起因しているケースもありますが、馬のフォームや過去の故障の影響という場合もあるようです。  右回り巧者としてはマツリダゴッホの名前を挙げておきましょう。右回りコースで全10勝を挙げ、特に中山コースで有馬記念を含む8勝。一方、左回りコースでは5戦未勝利で、一度も馬券に絡むことはできませんでした。  左回り巧者の代表はウオッカ。東京でG1を6勝する一方、東京以外では10戦4勝。桜花賞以降は右回りコースで一度も勝利を収めることができず、陣営も4歳春のヴィクトリアマイル以降、一度も国内では東京以外使わないという徹底ぶりでした。  コース巧者を知るということは、馬券力アップに繋がります。コース形態を知り、競走馬の個性を知ることになるからです。

現役のコース巧者・一挙紹介

 本稿の最後に、現役のコース巧者たちを挙げておきましょう。当該コースに出てきたら……狙ってみて損はありませんよ。 アイコンテーラー(牝4歳) 新潟芝【4-0-0-0】 それ以外【0-0-1-6】 ヴァンケドミンゴ(牡6歳) 福島芝【4-1-1-2】 それ以外【0-2-2-14】 スマイル(牡6歳) 中山芝【4-1-1-2】 それ以外【0-3-1-5】 ショウナンナデシコ(牝5歳) 阪神ダート【4-1-2-1】 それ以外【1-2-0-7】 ヤシャマル(牡5歳) 東京芝【4-2-1-3】 それ以外【0-2-3-4】 ワールドバローズ(牡4歳) 中京芝【4-0-0-0】 それ以外【0-5-0-2】 文/松山崇
馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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