岸田首相が避けた入管法改正案の再提出。無法だらけの“日本の入管問題”を終わらせる絶好の機会
大きな反対運動が起き、廃案に追い込まれた「入管法改正案」
入管の窓口で泣いている人たちの声は、届かなかった
入管問題については、当初は外国人の人権についての関心は非常に薄いものだった。入管の収容施設には在留資格を失った外国人たちが閉じ込められ、職員による激しい虐待を日々受け続けていた。密室であることをいいことに、職員の好き放題に行われていたのだ。そして、その情報は外部には届かなかった。わずかな支援者はいたが、社会運動の中ではマイノリティ中のマイノリティだったといえる。
少なくとも2017年あたりまでは、この問題はまったくといっていいほど知られていなかった。日の光すら当たらない不衛生な収容施設で、職員による暴言や虐待は日常茶飯事。医療放置によって命を落としたり、境遇に耐えかねて自殺者がでたり、いつ出られるかもわからないストレスで精神疾患にかかってしまったり、まさに“無法地帯”の状態だった。
この頃は東京五輪・パラリンピックが決まったことにより、在留資格のない外国人の収容が急激に増えていた。難民と認められなかった人も、日本人配偶者のいる人も、帰れない事情があるにも関わらず問答無用に強制収容された。家族の誰かが捕まり、残された妻や母、子供たちは頻繁に入管へ出向いて、死に物狂いで家族の解放を求めていた。彼らは入管の建物の外や窓口で、泣きながら声を上げていた。
おだあさひ●Twitter ID:@freeasahi。外国人支援団体「編む夢企画」主宰。著書に『となりの難民――日本が認めない99%の人たちのSOS』(旬報社)、入管収容所の実態をマンガで描いた『ある日の入管』(扶桑社)
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