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国際情勢が揺らぐなか、いま日本がすべきこと/倉山満

在日米軍がいる限り大丈夫と高をくくっている場合ではない

 さて、我が国はロシアを敵に回した。在日米軍がいる限り、日本に攻めてくるはずがないと高をくくって余裕綽々で構えているか。それとも、危機を真剣に捉えて、国防努力を行うか。  当然、ハッキングに対する防御くらいは考えているのだろう。仮に日本の主要インフラがハッキングされた場合、日本経済は止まる。しかも、水道ガス電気がつながっているので、打撃は大きい。江戸以前の生活に逆戻りだ。  ロシアに限らず、どこかの敵国が攻めてきたとし、ウクライナと同じように本土防衛戦に突入したとする。我々日本国民はどうするのか。女・子供・老人・病人・怪我人が逃げる場所が無い。  気軽にスマホで侵入者の写真や動画を拡散、あるいはドローンで攻撃を加えた時、敵の報復からどのように身を守るのか。

即座に国家意思を示す時が来た。5年も待てない

 やるべきことは多すぎる。それにはまずカネ。来年から防衛費GDP2%、5年以内に3%を前提に、国防政策を考えるべきだ。予算がつかない事業計画は単なる作文だからだ。  中国は巧みな外交で、中立国をまとめ上げ、ロシアを裏面支援している。アジアでロシアの「非友好国」は他に韓国と台湾。ならば、これをテコとして、アメリカだけでなく、韓国と台湾も強固な軍事同盟に巻きこむべきだ。ちょうど韓国の大統領も代わったし。  即座に国家意思を示す時が来た。5年も待てない。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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