更新日:2023年04月08日 14:36
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那須川天心vs武尊、武藤敬司引退etc.盛況だった「格闘技×PPV」で高額ファイトマネーの新時代は訪れるのか

PPV配信後の無料放送は「すごく考える」

――武藤敬司氏の引退試合は2週間後、那須川VS武尊戦は翌日、それぞれABEMAで一夜限りの無料放送が行われました。「ABEMA PPV」で配信した大会を後日、無料で放送することに視聴者から批判的な声もあると思いますが、このあたりのバランスやプライオリティをどこに置いていますか。 山内:これまでに、有料/PPV生中継から間をおかずに無料配信したコンテンツは「THE MATCH 2022」「武藤敬司 引退興行」の2例だけで、共にトレンド1位やYahoo!やLINEでのニュース掲載など具体例を挙げるまでもなく、世間的に大きな話題になり、社会現象と言っても過言ではない熱狂を巻き起こしたイベントでした。  武藤選手がご自身の試合を「作品」と呼んでいますが、まさしく格闘家・レスラー・ボクサーたちにとって、存在証明を賭けた「作品」のPPV生中継が大きなうねりを起こした時のみ、ABEMAとしても「もっと多くの人にノーカットでご覧いただくべきではないか」という検討をしてきました。  悩まないと言っては嘘になりますし、すごく考える部分ですが、それでもこれだけ話題になったものを、配信期間終了後や数日経ったタイミングで、より多くの方に届けるべきなのではないかと苦悩した上で決断しています。これからもPPV購入者の皆様を第一に考えながら、ごく稀に社会現象化した番組をより多くの方に見ていただくタイミングについて議論していきたいと思います。

スター選手を育てることが急務

CyberZ――今後、格闘PPVはどのような施策を展開する予定ですか。 山内:PPVの売り上げが高い大会は、年月をかけて人気を獲得した選手が出るものに寄ってしまうのが現状なので、今後も継続的にPPVビジネスを盛り上げていくためには、スター選手を育てることも重要になります。  まだ知名度は低いものの、光るものを持っている選手にスポットライトがあたるように、YouTubeやレッスルユニバースなどで試合以外にも、選手の魅力を引き出せるようなコンテンツを提供し、選手のファンを地道に増やしていこうと思います。
IT企業の広報兼フリーライター。元レースクイーン。よく書くテーマはキャリアや女性の働き方など。好きなお酒はレモンサワーです
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